腸管出血性大腸菌の死者が39人に 感染者は3300人

 ベルリンAP=共同]ドイツの保健当局は16日、欧州で感染が拡大した腸管出血性大腸菌「O104」による死者が同日までに39人に達したことを明らかにした。スウェーデンの1人を除き38人はドイツの死者。ドイツ国内の感染者は3304人で、うち786人は腎臓疾患につながる深刻な合併症を併発しているという。

 一方、世界保健機関(WHO)によると、ドイツ以外の感染者は欧州の13カ国とカナダ、米国で計100人以上に上っている。

 ドイツ当局は既に同国のオーガニック農場で生産されたモヤシなどの発芽野菜を感染源と特定し、消費者に発芽野菜を食べないよう警告しており、ドイツの国立ロベルト・コッホ研究所によると、新たな感染例は減っている。

2011.06.17 記事提供:共同通信社
 

腸管出血性大腸菌:欧州大腸菌、死者30人に 感染者は16カ国

 

 【ベルリン共同】欧州で腸管出血性大腸菌「O104」の感染が拡大している問題で、ドイツ当局は9日、感染によるとみられる同国の死者が4人増え29人になったと発表した。スウェーデンの死者も含めると計30人。

 世界保健機関(WHO)によると、感染者は、デンマークなどの欧州諸国と、米国、カナダの計16カ国で確認された。ほとんどの患者がドイツ在住者か、ドイツへの旅行者で、生野菜を食べた人が多い。

 ドイツ当局は、感染源の調査を進めているが、「まだ証拠は見つかっていない」と説明、特定を急いでいる。

 ドイツ当局がモヤシやトマト、キュウリなど生野菜を食べないよう警告しているため、地元ドイツの野菜販売は半減。同国の農業団体は9日、感染の発覚以降、計6千万ユーロ(約70億円)の損失が出ていると公表。

 野菜輸出が急減しているスペインやポーランドなどの農業団体は、感染源を特定できないドイツ当局に対して批判を強めている。

2011.06.10 記事提供:共同通信社