驚異の長寿遺伝子を解析?
これでアンチエイジングできる?

 

若さ保つ驚異的な能力、ハダカデバネズミで解明

 体毛がなく、長寿でがんができないなどのユニークな性質を持つ「ハダカデバネズミ」の全遺伝情報(ゲノム)解読に、韓国と中国、米国、デンマークの共同研究チームが成功した。

 細胞の老化を防ぐ遺伝子が活発に働き続けるなど、人や他のネズミとは違う特徴が見つかった。仕組みを調べ人で再現する薬を開発すれば、抗加齢やがん治療に役立ちそうだ。13日付の英科学誌ネイチャーに発表する。

 ハダカデバネズミは、アフリカ東部のサバンナに80匹程度の集団で生息。大きさはマウスとほぼ同じだが、平均寿命は28年とマウス(2-3年)の約10倍。運動能力も20年以上衰えないなど、若さを保つ驚異的な能力が注目を集めている。

 解析の結果、遺伝子の数は人や他のネズミとほぼ同じ2万2561個だが、固有の遺伝子グループが96種類あった。細胞の老化に伴って短くなる「テロメア」を保護する遺伝子や、DNAの傷を補修してがん化を防ぐ遺伝子などが活発に働いていた。

2011年10月13日 提供:読売新聞