皮膚を温めてしわ予防 慶応大
 

皮膚を温めてしわ予防 慶応大、マウスで解明

 皮膚をお湯で温めると、細胞を保護するタンパク質が増え、紫外線によるしわを防げることをマウスの実験で発見したと、慶応大薬学部の水島徹(みずしま・とおる)教授らのチームが7日、発表した。米皮膚科学誌に近く掲載される。

 チームは「人も紫外線を浴びる前に蒸しタオルなどで肌を温めると、しわを防ぐことができるかもしれない」とし、人での実験も計画している。

 チームは、マウスの背中をお湯に5分間つけた後、徐々に量を増やしながら最大で真夏の日差しに相当するような紫外線を計5分間、当てる実験を週3回、10週間続けた。体温とほぼ同じ37度のお湯を使うと、はっきりとしたしわができたが、42度のお湯では、熱のストレスに応じて細胞の中で作られるHSPというタンパク質が増え、シワはほとんどできなかった。遺伝子を操作して、熱によるストレスがなくてもHSPを作るようにしたマウスでも、シワができにくかった。

※雑誌はJOURNAL・OF・INVESTIGATIVE・DERMATOLOGY

2012年8月8日 提供:共同通信社