薄毛女性 4人に1人、額から 東京の医師、2300人調査
 

薄毛女性:4人に1人、額から 東京の医師、2300人調査

 薄毛に悩む女性の4人に1人が、男性と同じように薄毛が額から始まっていることが、女性専門の発毛外来があるAACクリニック銀座(東京都中央区)の浜中聡子医師の調査で分かった。男性は額から薄毛になる人が多いのに対し、女性は頭頂部から薄くなるとされ、国際的な薄毛の診断も頭頂部が基準だ。浜中医師は「医師が統一見解を持つためにも、実情に即した基準が必要だ」と話す。28日、横浜市で開かれた日本抗加齢医学会で発表した。

 調査は2007年4月から約5年間、クリニックを訪れた19〜77歳の女性2333人を分析した。

 頭部を12部位に分け、各部位の薄毛の程度を3段階で点数化。脱毛部位が似ている21グループの進行パターンを検討した。この結果、頭頂部から薄くなるタイプが1083人(46・4%)で最も多かったが、前頭部を中心に薄毛が進むタイプ(女性男性型脱毛症)が581人(24・9%)、側頭部から薄くなるタイプは301人(12・9%)と続いた。薄毛でない人は325人、全ての部位が薄い人は43人だった。

 女性の薄毛の診断基準は、頭頂部で判断する「ルードヴィヒ分類」が主流だが、前頭部や側頭部の進行度は反映していない。

 浜中医師は「男性の薄毛は男性ホルモンから作られた物質が関わることが多く、治療法も開発されているが、女性は出産や更年期などでホルモン分泌の変化が大きく、原因がはっきりしない」と話している。【榊真理子】

2013年6月28日 提供:毎日新聞社