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オリーブ油人気のもと

健康的なイメージでダイエット中の女性にも比較的受け入れられやすいのがオリーブ油。イタリア料理ブームにのって一般家庭の台所でもすっかりおなじみになった。そのオリーブ油の約80%を占めている脂肪酸がオレイン酸だ。

オレイン酸は脂肪酸の1つ。体内の悪玉コレステロールのみを減らし、善玉コレステロールは減らさない働きが認められ、コレステロール値を制御するのに役立つ健康によい油として注目が高まった。オリーブ油のほか、菜種油やごま油などにもオレイン酸は含まれている。

油脂分を肥満のもととして極端に避ける向きもあるが、こうした効果もあるのでバランスのよい食事を心掛けるようにしたい。当然のことだが、いくら健康にいいからといって、とりすぎるのは禁物。カロリーが高いため、過剰な摂取は肥満を招くもとになる。

やはり油に含まれる不飽和脂肪酸でリノール酸が人気だった時期もあるが、効果に疑問を呈する研究結果も出ている。以前はリノール酸が多いことを売りにしていた紅花油のなかにも、オレイン酸が多く含まれるように品種改良したものもでてきた。オレイン酸は加熱してもその効果は変わらないので、いためものなどに広く活用できる。

(2002.11.16 日本経済新聞)