脳卒中再発作を50%減らす方法【米国心臓協会】 継続的な血圧管理が鍵
米国心臓協会(AHA)は3月27日、脳卒中後救命され、その後も継続的に血圧管理を実施している場合、再び脳卒中が起こる可能性が50%以上低いことを示した研究を紹介した。同学会発行のStroke誌に掲載。
研究グループは、1996-2003年に米国、カナダおよびスコットランドの虚血性脳卒中患者3680人(35歳以上)を組み入れて実施した「脳卒中予防に対するビタミンの介入(VISP)」試験の結果を分析。ベースライン時、試験開始から1カ月後、6カ月後と、6カ月ごとに24カ月後まで血圧値を含む危険因子を検討した。収縮期が140 mmHg以下、拡張期が90 mmHg以下の場合に「血圧管理されている」とみなした。
その結果、血圧管理を継続した期間が試験期間の75%以上を占める者は、脳卒中後救命された者の30%未満であること、ベースライン時に収縮期153 mmHg超であった人に2度目の脳卒中が生じる可能性は、自身の血圧を管理した期間が75%以上である人の方が、25%未満である者と比べて54%少ないことが判明した。
本研究論文の筆頭著者であるAmytis Towfighi氏は、「断続的な血圧管理では不十分である。血圧変動は心血管系リスクを高めると考えられているが、血圧値の変動性は平均値から判別できない。患者は、自宅で測定した値を遠隔送信できる機器を用いて、定期的な血圧測定を実施すべき。患者が自身のケアに関わり、危険因子を管理する術を習得することが極めて重要だ」と述べている。
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