認識低い「眼の紫外線対策」  米国学会短信


認識低い「眼の紫外線対策」
抗生物質や避妊薬などは光感受性を高める

 米国眼科学会(AAO)は4月29日、紫外線と眼の健康に関するハリス世論調査の結果と併せて、紫外線の影響を緩和するためのヒントを紹介した。

 紫外線は、皮膚癌だけでなく、眼癌や白内障などの失明につながる眼疾患のリスクも高めるが、2000人以上の成人を対象とした今回のハリス世論調査では、眼に対する紫外線の影響についての認識の低さが浮き彫りとなった。

 たとえば、テトラサイクリンやフルオロキノロンを含む抗生物質および避妊薬や消炎鎮痛剤の一部には光感受性を高める作用があるが、回答者の49%がそのことを認識していなかった。また、米国人の半数以上が青、緑、薄茶など、明るい眼の色をしているが、眼の色が明るい方が紫外線の影響を受けやすいということを認識している人の割合も全体で29%に留まっている。さらに、紫外線の影響を緩和するには100%UVカットのサングラスの着用が有効だが、サングラスの購入時にUVカット性能をチェックすると答えた人は47%のみであった。

 同学会は、紫外線から眼を守るために、100%UVカットのサングラスを着用すること、つばの広い帽子をかぶること、曇りの日でも紫外線は強いので油断しないこと、光感受性を高める作用のある薬剤を服用している場合は特に紫外線対策に気を配ること、コンタクトレンズのUVカット性能を過信せずサングラスを併用すること、水面、路面、ビーチの砂浜などからの照り返しにも注意することなどを勧めている。

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引用:米国学会短信 2014年5月8日(木)

2014年5月28日更新