突然、背中や腰の激しい痛みに襲われる尿路結石症。30−50代の働き盛りに多く、男性の方が女性よりも2倍以上なりやすい。患者の8割は水をよく飲むことで回復に向かうが、腎臓の腫れが続くようだと治療がいる。

結石は腎臓や尿管でできる。尿管が詰まると激しい痛みがある。腰痛と異なり横になっても治まらない。結石ができる原因は不明だが、動物性食品の摂取が影響しているとの見方がある。

痛み止めの薬を使いながら、水を飲むことで自然に排出されることが多い。排出されず腎臓の腫れがひどいと、衝撃波で結石を砂粒大に砕く治療をする。尿路に内視鏡を入れてレーザーで粉砕する治療法もある。

再発防止には「毎日1.5リットルの水を飲むようにすること」と東京慈恵会医科大学の車英俊助手は忠告する。結石が小さなうちだと、適度な運動で流れ出やすくなる。

結石の種類で最も多いタイプがシュウ酸カルシウム。例えばシュウ酸を多く含むほうれん草は、小魚などと一緒に食べると、腸での吸収が抑えられ結石ができにくくなる。


尿路結石症の主な症状


○突然、背中や腰が痛くなる

○どんな格好をしても痛みが取れない

○腰をたたくと余計に痛み、湿布薬が効かない

○血尿が出る

○頻尿や残尿管がある

○1、2日で痛みを感じなくなるが、ぶり返すこともある



2005.11.13 日本経済新聞