インフル・新型ウイールス対策のページ

鳥インフルエンザ用マスクN100は世界最高レベルです。鳥インフルエ

お勧めマスクの決定打は
”N100”認可製品のみです。
N95では不十分です!


N100 マスクは、厳格なNIOSH規格における最高ランクの微粒子を99.97%以上カットでき、ハーフマスク型としては現在世界最高レベルです。
現在認可されているのは
世界で5社のみ。

米国CDC(米国疾病管理予防センター)の下部研究機関である、NIOSH(米国労働安全衛生研究所)が認定している呼吸用保護具は9つの区分に分けられます。
記号のNはオイルミスト非対応、Pはオイルミスト対応し、Rは抗オイルミストを表しています。
それぞれに「95」「99」「100」があります。
「95」は0.3マイクロメートル以上の微粒子を95%カットでき
「100」99.97%以上カットできるという意味です。

咳による空気中に放出される病原体を含む微粒子(飛沫核)は、直径1〜5マイクロメートルで、これを吸いこむことにより、飛沫感染が起こります。

※花粉症の代表的な原因となっているスギ花粉の大きさは約30マイクロメートルと言われています。



今回、UME.USA、INC社からの鳥インフルに関するN100マスク製品の情報に関して掲載引用不可の指示がありました。
インフルウイールスの脅威に関してUME.USAを検索してお調べください。

なお、WFは、3M N100マスクの日本販売品とアメリカ販売品を両方、販売いたしております。
アメリカで製造→日本に輸入→国家検定→パッケージ・説明書を日本語に変更したマスクが日本販売品となります。
製品内容とコストなど検討の上ご注文くださいます様にお願いいたします。

日本の3M社では並行輸入で輸入された製品との比較については、その製品がどのようなものかわかりませんので、違いをお答することができません。という説明がありました。

WFでは、アメリカ製品の性能試験の規格など、その登録費用などが上乗せされており、その第3者機関の製品認定という、コスト分、アメリカ製品は一個づつの梱包であり、信頼性は高いと思われますが。

日本販売品でも3Mの社内規格に基づいておりますし、WFにおける数回の使用試験では、違いは判明しませんでした。

2009.2.25

 

 

お役立ちリンク集


厚生労働省 新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html


国立感染症研究所(IDSC)感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/index.html

 

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ウイールスを防ぐには?その効果的なグッズを!!

 



エンベロープ(ウィルス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2009.5.29


エンベロープは、単純ヘルペスウイルスやインフルエンザウイルス、ヒト免疫不全ウイルスなど一部のウイルス粒子に見られる膜状の構造のこと。これらのウイルスにおいて、エンベロープはウイルス粒子(ビリオン)の最も外側に位置しており、ウイルスの基本構造となるウイルスゲノムおよびカプシドタンパク質を覆っている。エンベロープの有無はウイルスの種類によって決まっており、分離されたウイルスがどの種類のものであるかを鑑別する際の指標の一つである。

エンベロープは、ウイルスが感染した細胞内で増殖し、そこから細胞外に出る際に細胞膜あるいは核膜などの生体膜を被ったまま出芽することによって獲得されるものである。このため、基本的には宿主細胞の脂質二重膜に由来するものであるが、この他にウイルス遺伝子にコードされている膜タンパク質の一部を細胞膜などに発現した後で膜と一緒にウイルス粒子に取り込み、エンベロープタンパク質としてビリオン表面に発現させている。これらのエンベロープタンパク質には、そのウイルスが宿主細胞に吸着・侵入する際に細胞側が持つレセプターに結合したり、免疫などの生体防御機能を回避したりなど、さまざまな機能を持つものが知られており、ウイルスの感染に重要な役割を果たしている。

細胞膜に由来するエンベロープがあるウイルスでは、エンベロープタンパク質が細胞側のレセプターに結合した後、ウイルスのエンベロープと細胞膜とが膜融合を起こすことで、エンベロープ内部に包まれていたウイルスの遺伝子やタンパク質を細胞内に送り込む仕組みのものが多い。

エンベロープはその大部分が脂質から成るためエタノールや有機溶媒、石けんなどで処理すると容易に破壊することができる。このため一般にエンベロープを持つウイルスは、消毒用アルコールでの不活化が、エンベロープを持たないウイルスに比べると容易である。


 
ウイルスの構造とエンベローブ  
ヒト免疫不全ウイルスの模式図
最外周部に見える紫色に描かれたエンベローブタンパク質gp120はエンベローブ表面に貫入している

 

 

 

ウイルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2009.5.29
HIVの模式図

概要
ウイルスは細胞を構成単位としないが、他の生物の細胞を利用して増殖できるという、非生物と生物の特徴を併せ持つ。現在でも自然科学は生物・生命の定義を行うことができておらず、便宜的に、細胞を構成単位とし、代謝、増殖できるものを生物と呼んでおり、細胞をもたないウイルスは、非細胞性生物または非生物として位置づけられる。しかし、遺伝物質を持ち、生物の代謝系を利用して増殖するウイルスは生物と関連があることは明らかである。感染することで宿主の恒常性に影響を及ぼし、病原体としてふるまうことがある。ウイルスを対象として研究する分野はウイルス学と呼ばれる。ウイルスの起源にはいくつかの説があるが、トランスポゾンのような動く遺伝子をその起源とする説が有力である。

遺伝物質の違いから、大きくDNAウイルスとRNAウイルスに分けられる。詳細はウイルスの分類を参照。真核生物、真正細菌、古細菌、いずれのドメインにもそれぞれウイルスが発見されており、ウイルスの起源は古いことが示唆されている。細菌に感染するウイルスはバクテリオファージと呼ばれ、分子生物学の初期に遺伝子発現研究のモデル系として盛んに用いられた。しかし、今日の分子生物学・医学の分野では「ウイルス」という表現は動植物に感染するものを指して用いることが多く、細菌に感染するバクテリオファージとは区別して用いることが多い。

Virus はラテン語で「毒」を意味する語であり、古代ギリシアのヒポクラテスは病気を引き起こす毒という意味でこの言葉を用いている。ウイルスは日本では最初、日本細菌学会によって「病毒」と呼ばれていた。1953年に日本ウイルス学会が設立され、本来のラテン語発音に近い「ウイルス」という表記が採用された。その後、日本医学会がドイツ語発音に由来する「ビールス」を用いたため混乱があったものの、現在は一般的に「ウイルス」と呼ばれている(「日本ウイルス学会が1965年に日本新聞協会に働きかけたことによって生物学や医学分野、新聞などで正式に用いる際は、ウイルスと表記するよう定められている。」という説もあるが定かではない)。また、園芸分野では植物寄生性のウイルスを英語発音に由来する「バイラス」の表記を用いることが今でも盛んである。

発見の歴史
微生物学の歴史は、1674年にレーウェンフックが顕微鏡観察によって細菌を見出したことに始まり、その後1860年にルイ・パスツールが生物学や醸造学における意義を、1876年にロベルト・コッホが医学における意義を明らかにしたことで大きく展開した。特にコッホが発見し提唱した「感染症が病原性細菌によって起きる」という考えが医学に与えた影響は大きく、それ以降、感染症の原因は寄生虫を除いて全て細菌によるものだと考えられていた。まだ病原菌が発見されていない病気も、顕微鏡を用いて発見されるのは時間の問題だと思われていた。しかし1892年、タバコモザイク病の病原が細菌濾過器を通過しても感染性を失わないことをロシアのディミトリ・イワノフスキーが発見し、それが細菌よりも微小な、顕微鏡では観察できない存在であることを示した。この病原体は、その性質から濾過性病原体とも呼ばれた。またこの研究とは独立に、1898年にドイツのフリードリッヒ・レフラーとポール・フロッシュが口蹄疫の病原体の分離を試み、これが同様の存在であることをつきとめた。同じ年にオランダのマルティヌス・ベイエリンクはイワノフスキーと同様な研究を行って、同じように見出された未知の性質を持つ病原体を Contagium vivum fluidum(生命を持った感染性の液体)と呼んだ。レフラーは濾過性病原体を小さな細菌と考えていたが、ベイエリンクは分子であると考え、この分子が細胞に感染して増殖すると主張した。

ベイエリンクの主張はすぐには受け入れられなかったが、同様の性質をもった病原体やファージが発見されていくことで、一般にもウイルスの存在が信じられるようになった。その後、物理化学的な性質が徐々に解明され、ウイルスはタンパク質からできていると考えられていた。1935年にアメリカのウェンデル・スタンレーがタバコモザイクウイルスの結晶化に成功し、この結晶は感染能を持っていることを示した。化学物質のように結晶化できる生物の存在は科学者に衝撃を与えた。スタンレーはこの業績により1946年にノーベル化学賞を受賞した。スタンレーはウイルスが自己触媒能をもつ巨大なタンパク質であるとしたが、翌年に少量のRNAが含まれることも示された。当時は遺伝子の正体はまだ不明であり、遺伝子タンパク質説が有力とされていた。当時は、病原体は能動的に病気を引き起こすと考えられていたので、分子ロボットの様な物で我々が病気になるという事に当時の科学者達は驚いた。それでも当時はまだ、病原体であるには細菌ほどの複雑な構造、少なくとも自己のタンパク質をコードする遺伝子位は最低限持っていなくては病原体になりえない、と思われていた。

ハーシーとチェイスの実験は、バクテリオファージにおいてDNAが遺伝子の役割を持つことを明らかにし、これを契機にウィルスの繁殖、ひいてはウィルスの性質そのものの研究が進むようになった。同時に、この実験は生物の遺伝子がDNAであることを示したものと解せられた。

他の生物との違い


一般的な生物
(細胞)
リケッチア クラミジア
ファイトプラズマ
ウイルス
細胞構造 あり なし
核酸 DNAとRNAの両方を持つ どちらか片方
増殖様式 対数増殖(分裂や出芽) 一段階増殖
暗黒期の存在
単独で増殖 できる できない(偏性細胞内寄生性)
エネルギー産生 できる できない

ウイルスは様々な点で他の生物と大きく異なる。

1.. ウイルスは非細胞性で細胞質などは持たない。基本的にはタンパク質と核酸からなる粒子である。(→ウイルスの構造)
2.. 他の生物は細胞内部にDNAとRNAの両方の核酸が存在するが、ウイルス粒子内には基本的にどちらか片方だけしかない。
3.. 他のほとんどの生物の細胞は2nで指数関数的に増殖するのに対し、ウイルスは一段階増殖する。またウイルス粒子が見かけ上消えてしまう暗黒期が存在する。(→ウイルスの増殖)
4.. ウイルスは単独では増殖できない。他の細胞に寄生したときのみ増殖できる。
5.. ウイルスは自分自身でエネルギーを産生しない。宿主細胞の作るエネルギーを利用する。
なお4、5の特徴はウイルスだけに見られるものではなく、リケッチアやクラミジア、ファイトプラズマなど一部の原核生物にも同様の特徴を示すものがある。※ただしマイコプラズマは細胞外で自己増殖が可能である。

代謝
細胞は生きるのに必要なエネルギーを作る製造ラインを持っているが、ウイルスはその代謝を行っておらず、代謝を宿主細胞に完全に依存し、宿主の中でのみ増殖が可能である。彼らに唯一できることは他の生物の遺伝子の中に彼らの遺伝子を入れる事である。厳密には自らを入れる能力も持っておらず、ただ細胞が正常な物質と判別できずウイルス蛋白を増産し病気になる。この事からウイルスはまるで、意思も増殖力も生命力もないただの分子機械との見方もある。

 


構造


ウイルスの基本構造(上)エンベロープを持たないウイルス
(下)エンベロープを持つウイルス
ウイルスの基本構造は、粒子の中心にあるウイルス核酸と、それを取り囲むカプシド(capsid)と呼ばれるタンパク質の殻から構成された粒子である。その大きさは小さいものでは数十nmから、大きいものでは数百nmのものまで存在し、他の一般的な生物の細胞(数〜数十μm)の100〜1000分の1程度の大きさである。ウイルス核酸とカプシドを併せたものをヌクレオカプシドと呼ぶ。ウイルスによっては、エンベロープと呼ばれる膜成分など、ヌクレオカプシド以外の物質を含むものがある。これらの構成成分を含めて、そのウイルスにとって必要な構造をすべて備え、宿主に対して感染可能な「完全なウイルス粒子」をビリオンと呼ぶ。

 

ウイルスの基本構造
(上)エンベロープを持たないウイルス
(下)エンベロープを持つウイルス


ウイルス核酸
ウイルスの核酸は、通常、DNAかRNAのどちらか一方である。すなわち、他の生物が一個の細胞内にDNA(遺伝子として)とRNA(mRNA、rRNA、tRNAなど)の両方の分子を含むのに対して、ウイルスの一粒子にはその片方しか含まれない(ただしDNAと共にRNAを一部含むB型肝炎ウイルスのような例外も稀に存在する)。そのウイルスが持つ核酸の種類によって、ウイルスはDNAウイルスとRNAウイルスに大別される。さらに、それぞれの核酸が一本鎖か二本鎖か、一本鎖のRNAであればmRNAとしての活性を持つか持たないか(プラス鎖RNAかマイナス鎖RNAか)、環状か線状か、などによって細かく分類される。ウイルスのゲノムは他の生物と比べてはるかにサイズが小さく、またコードしている遺伝子の数も極めて少ない。例えば、ヒトの遺伝子が数万あるのに対して、ウイルスでは3〜100個ほどだと言われる。

ウイルスは基本的にタンパク質と核酸からなる粒子であるため、ウイルスの複製(増殖)のためには少なくとも

1.. タンパク質の合成
2.. ウイルス核酸の複製
3.. 1. 2.を行うために必要な、材料の調達とエネルギーの産生
が必要である。しかしほとんどのウイルスは、1や3を行うのに必要な酵素の遺伝情報を持たず、宿主細胞の持つタンパク合成機構や代謝、エネルギーを利用して、自分自身の複製を行う。ウイルス遺伝子には自分の遺伝子(しばしば宿主と大きく異なる)を複製するための酵素の他、宿主細胞に吸着・侵入したり、あるいは宿主の持つ免疫機構から逃れるための酵素などがコードされている。

ウイルスによっては、カプシドの内側に、核酸と一緒にカプシドタンパク質とは異なるタンパク質を含むものがある。このタンパク質とウイルス核酸を合わせたものをコアと呼び、このタンパク質をコアタンパク質と呼ぶ。

カプシド
カプシド(capsid)は、ウイルス核酸を覆っているタンパク質であり、ウイルス粒子が細胞の外にあるときに内部の核酸をさまざまな障害から守る「殻」の役割をしていると考えられている。ウイルスが宿主細胞に侵入した後、カプシドが壊れて(脱殻、だっかく)内部のウイルス核酸が放出され、ウイルスの複製がはじまる。

カプシドは、同じ構造を持つ小さなタンパク質(カプソマー)が多数組み合わさって構成されている。この方式は、ウイルスの限られた遺伝情報量を有効に活用するために役立っていると考えられている。小さなタンパク質はそれを作るのに必要とする遺伝子配列の長さが短くてすむため、大きなタンパク質を少数組み合わせて作るよりも、このように小さいタンパク質を多数組み合わせる方が効率がよいと考えられている。

 

ヌクレオカプシド

ヌクレオカプシドの対称性(左)正二十面体様(中)らせん構造(右)構造の複雑なファージ
ウイルス核酸とカプシドを合わせたものをヌクレオカプシド(nucleocapsid)と呼ぶ。エンベロープを持たないウイルスではヌクレオカプシドはビリオンと同じものを指す。言い換えればヌクレオカプシドは全てのウイルスに共通に見られる最大公約数的な要素である。

ヌクレオカプシドの形はウイルスごとに決まっているが、多くの場合、正二十面体様の構造、またはらせん構造をとっており、立体対称性を持つ。ただし、天然痘の原因であるポックスウイルスやバクテリオファージなどでは、ヌクレオカプシドは極めて複雑な構造であり、単純な対称性は持たない。

 

ヌクレオカブシドの対称性(左)正二十面体様(中)らせん構造(右)構造の複雑なファージ
エンベロープ
ウイルスの中にはカプシドの外側にエンベロープ(外套:envelope)を持つ物がある。エンベロープは脂質二重膜であり、宿主の細胞から飛び出す(出芽する)時に宿主の細胞質膜や核膜の一部をまとったものである。エンベロープ上には、スパイクあるいはエンベロープタンパク質と呼ばれる糖タンパク質が突出していることがある。スパイクはウイルスの遺伝子から作られたそのウイルス独自のタンパク質であり、宿主細胞に吸着・侵入したり、宿主の免疫機構から逃れるための生理的な作用を持つものが多い。また、ウイルスによってはエンベロープとヌクレオカプシドの間に、マトリクスあるいはテグメントとよばれるタンパク質を含むものがある。


ウイルスの増殖


細胞(左)とウイルス(右)の増殖様式
ウイルスは、それ自身単独では増殖できず、他の生物の細胞内に感染して初めて増殖可能となる。このような性質を偏性細胞内寄生性と呼ぶ。 また、他の生物の細胞が2分裂によって2nで対数的に数を増やす(対数増殖)のに対し、ウイルスは1つの粒子が、感染した宿主細胞内で一気に数を増やして放出(一段階増殖)する。また感染したウイルスは細胞内で一度分解されるため、見かけ上ウイルス粒子の存在しない期間(暗黒期)がある。

ウイルスの増殖は以下のようなステップで行われる。

細胞表面への吸着 → 細胞内への侵入 → 脱殻(だっかく) → 部品の合成 → 部品の集合 → 感染細胞からの放出

細胞(左)とウイルス(右)の増殖様式


細胞表面への吸着

ウイルス感染の最初のステップはその細胞表面に吸着することである。ウイルスが宿主細胞に接触すると、ウイルスの表面にあるタンパク質が宿主細胞の表面に露出しているいずれかの分子を標的にして吸着する。このときの細胞側にある標的分子をそのウイルスに対するレセプターと呼ぶ。ウイルスが感染するかどうかは、そのウイルスに対するレセプターを細胞が持っているかどうかに依存する。代表的なウイルスレセプターとしては、インフルエンザウイルスに対する気道上皮細胞のシアル酸糖鎖や、ヒト免疫不全ウイルスに対するヘルパーT細胞表面のCD4分子などが知られている。

細胞内への侵入
細胞表面に吸着したウイルス粒子は、次に実際の増殖の場になる細胞内部へ侵入する。侵入のメカニズムはウイルスによってさまざまだが、代表的なものに以下のようなものがある。

エンドサイトーシスによる取り込み
細胞自身が持っているエンドサイトーシスの機構によって、エンドソーム小胞として細胞内に取り込まれ、その後でそこから細胞質へと抜け出すもの。エンベロープを持たないウイルスの多くや、インフルエンザウイルスなどに見られる。
膜融合
吸着したウイルスのエンベロープが細胞の細胞膜と融合し、粒子内部のヌクレオカプシドが細胞質内に送り込まれるもの。多くの、エンベロープを持つウイルスに見られる。
能動的な遺伝子の注入
Tファージなどのバクテリオファージに見られ、吸着したウイルスの粒子から尾部の管を通してウイルス核酸が細胞質に注入される。注入とは言っても、ウイルス粒子の尾部が細菌の細胞壁を貫通した後の遺伝子の移動は、細菌細胞が生きていないと起こらないため、細菌の細胞自体の作用によって吸い込まれるのではないかと言われている。

脱殻
細胞内に侵入したウイルスは、そこで一旦カプシドが分解されて、その内部からウイルス核酸が遊離する。この過程を脱殻と呼ぶ。脱殻が起こってから粒子が再構成までの期間は、ビリオン(感染性のある完全なウイルス粒子)がどこにも存在しないことになり、この時期を暗黒期、あるいは日蝕や月蝕になぞらえてエクリプス(蝕、eclipse)と呼ぶ。

部品の合成
脱殻により遊離したウイルス核酸は、次代のウイルス(娘ウイルス)の作成のために大量に複製されると同時に、さらにそこからmRNAを経て、カプソマーなどのウイルス独自のタンパク質が大量に合成される。すなわちウイルスの合成は、その部品となる核酸とタンパク質を別々に大量生産し、その後で組み立てるという方式で行われる。

ウイルス核酸は宿主細胞の核酸とは性質的に異なる点が多いために、その複製は宿主の持つ酵素だけではまかなえないため、それぞれのウイルスが独自に持つDNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼなど、転写・複製に関わる酵素が使われる。また逆転写酵素を持つレトロウイルスでは、宿主のDNAに自分の遺伝子を組み込むことで、宿主のDNA複製機構も利用する。

タンパク質の合成には、そのタンパク質をコードするmRNAを作成するためにウイルス独自の酵素を必要とする場合がある。mRNAからタンパク質への翻訳は、宿主細胞の持つ、リボソームなどのタンパク質合成系を利用して行われる。

部品の集合とウイルス粒子の放出
別々に大量生産されたウイルス核酸とタンパク質は細胞内で集合する。最終的にはカプソマーがウイルス核酸を包み込み、ヌクレオカプシドが形成される。この機構はウイルスによってまちまちであり、まだ研究の進んでないものも多い。細胞内で集合したウイルスは、細胞から出芽したり、あるいは感染細胞が死ぬことによって放出される。このときエンベロープを持つウイルスの一部は、出芽する際に被っていた細胞膜の一部をエンベロープとして獲得する。


宿主に与える影響

ウイルスによる感染は、宿主となった生物に細胞レベルや個体レベルでさまざまな影響を与える。その多くの場合、ウイルスが病原体として作用し、宿主にダメージを与えるが、一部のファージやレトロウイルスなどに見られるように、ウイルスが外来遺伝子の運び屋として作用し、宿主の生存に有利に働く例も知られている。

細胞レベルでの影響

細胞変性効果(円形化)培養フラスコの底に敷石状に生育している培養細胞がウイルスの感染によって円く変形し、やがてフラスコからはがれてプラーク(空隙、写真中央)を形成する。

細胞変性効果(合胞体)敷石状に生育した培養細胞同士がウイルス感染によって細胞膜の融合を起こし、細胞核が中央に凝集して(写真中央)多核巨細胞様の形態になる。
ウイルスが感染して増殖すると、宿主細胞が本来自分自身のために産生・利用していたエネルギーや、アミノ酸などの栄養源がウイルスの粒子複製のために奪われ、いわば「ウイルスに乗っ取られた」状態になる。

これに対して宿主細胞はタンパク質や遺伝子の合成を全体的に抑制することで抵抗しようとし、一方でウイルスは自分の複製をより効率的に行うために、さまざまなウイルス遺伝子産物を利用して、宿主細胞の生理機能を制御しようとする。またウイルスが自分自身のタンパク質を一時に大量合成することは細胞にとって生理的なストレスになり、また完成した粒子を放出するときには宿主の細胞膜や細胞壁を破壊する場合もある。このような原因から、ウイルスが感染した細胞ではさまざまな生理的・形態的な変化が現れる。

この現象のうち特に形態的な変化を示すものを細胞変性効果(cytopathic effect, CPE)と呼ぶ。ウイルスによっては、特定の宿主細胞に形態的に特徴のある細胞変性効果を起こすものがあり、これがウイルスを鑑別する上での重要な手がかりの一つになっている。代表的な細胞変性効果としては、細胞の円形化・細胞同士の融合による合胞体(synsitium)の形成・封入体の形成などが知られる。

さまざまな生理機能の変化によって、ウイルスが感染した細胞は最終的に以下のいずれかの運命を辿る。

 

細胞変性効果(円形化)培養フラスコの底に敷石状に生育している培養細胞がウイルスの感染によって円く変形し、やがてフラスコからはがれてプラーク(空隙、写真中央)を形成する。
 
細胞変性効果(合胞体)敷石状に生育した培養細胞同士がウイルス感染によって細胞膜の融合を起こし、細胞核が中央に凝集して(写真中央)多核巨細胞様の形態になる。

ウイルス感染による細胞死
ウイルスが細胞内で大量に増殖すると、細胞本来の生理機能が破綻したり細胞膜や細胞壁の破壊が起きる結果として、多くの場合、宿主細胞は死を迎える。ファージ感染による溶菌現象もこれにあたる。多細胞生物の細胞では、ウイルス感染時に細胞周期を停止させたり、MHCクラスIなどの抗原提示分子を介して細胞傷害性T細胞を活性化して、アポトーシスを起こすことも知られている。感染した細胞が自ら死ぬことで周囲の細胞にウイルスが広まることを防いでいると考えられている。
持続感染
ウイルスによっては、短期間で大量のウイルスを作って直ちに宿主を殺すのではなく、むしろ宿主へのダメージが少なくなるよう少量のウイルスを長期間に亘って持続的に産生(持続感染)するものがある。宿主細胞が増殖する速さと、ウイルス複製による細胞死の速さが釣り合うと持続感染が成立する。テンペレートファージによる溶原化もこれにあたる。持続感染の中でも、特にウイルス複製が遅くて、ほとんど粒子の複製が起こっていない状態を潜伏感染と呼ぶ。
細胞の不死化とがん化
多細胞生物に感染するウイルスの一部には、感染した細胞を不死化したり、がん化したりするものが存在する。このようなウイルスを腫瘍ウイルスあるいはがんウイルスと呼ぶ。ウイルスが宿主細胞を不死化あるいはがん化させるメカニズムはまちまちであるが、宿主細胞が感染に抵抗して起こす細胞周期停止やアポトーシスに対抗して、細胞周期を進行させたりアポトーシスを抑制する遺伝子産物を作る場合(DNAがんウイルス)や、細胞の増殖を活性化する場合、またレトロウイルスでは宿主のゲノムにウイルス遺伝子が組み込まれる際、がん抑制遺伝子が潰された結果、がん化することも知られている。

個体レベルでの影響
ウイルス感染は、細胞レベルだけでなく多細胞生物の個体レベルでも、さまざまな病気を引き起こす。このような病気を総称してウイルス感染症と呼ぶ。

また、動物ではウイルス感染が起きると、それに抵抗して免疫応答が引き起こされる。血液中や粘液中のウイルス粒子そのものに対しては、ウイルスに対する中和抗体が作用する(液性免疫)ことで感染を防ぐ。感染した後の細胞内のウイルスに対しては抗体は無効であるが、細胞傷害性T細胞やNK細胞などが感染細胞を殺す(細胞性免疫)ことで感染の拡大を防ぐ。

ウイルス感染症における症状の中には、ウイルス感染自体による身体の異常もあるが、むしろ発熱、感染細胞のアポトーシスなどによる組織傷害のように、上記のような免疫応答を含む、対ウイルス性の身体の防御機構の発現自体が健康な身体の生理機構を変化させ、さらには身体恒常性に対するダメージともなり、疾患の症状として現れるものが多い。

公衆衛生
エンベロープを持つウイルスはエンベロープが無くなると感染性を失うので、石鹸などの脂質溶解剤を用いれば、脂質でできたエンベロープを壊すことができ、これで消毒ができる。


 

 
警告
このマスクはある種の粒子状物質に対しては有効です。
ただし、誤った使用をされますと健康に障害を及ぼしたり、死に至ることがあります。正しいご試用のため次の使用上の注意、取扱説明を読んでから使用ください。

【使用上の注意】
@
酸素濃度18%未満の場所及び有害ガスや有害蒸気の発生している場所では使用できません。
A
環境汚染の物質や程度が不明な場所では使用しないでください。
B
人によっては、マスクの接触部分にアレルギー反応を起こすことがあります。アレルギー反応やかぶれが起きる場合は使用を中止してください。特にアレルギー体質の方はご使用に際して、十分ご注意お願いします。
C
マスクは、汚れたりしめひもが破損した場合には、使用限度時間以内であっても、必ず新品とお取り替えください。
D
保管は清潔な場所を選んでください。
E
マスクは耐湿性に優れていますが、洗って再使用することは危険ですので、おやめください。理由は、洗うと粉じんがマスクの内側に入り込むことと、及び変形により接顔部からのもれが増大するためです。
F
使用後のマスクは、環境中の有害物質を含んでいます。廃棄の際は取扱に注意して、法規制に従い廃棄してください。

【用途及び使用範囲】
@
粉じんなどの粒子状物質を吸入することにより、人体に有害な影響を及ぼすおそれのある場合に使用するマスクです。
A
厚生労働省基発第0207006号(平成17年2月7日)「防じんマスクの選択、使用等について」に従ってください。

【点検項目】
@
マスクには鼻あて、しめひも2本、バックル4個、フェイスシールが付いているか点検してから、ご使用ください。
A
マスクに破損または著しい変形がないか点検してから、ご使用ください。
B
しめひも及びバツクルに異常がないか点検してから、ご使用ください。
C
排気弁に穴、亀裂等がないか、また排気弁に異物が付着していないか目視で点検してからご使用ください。

【着脱方法】
@
着用の際は、マスクが顔に密着するように着用方法の図に従って確実に着用してください。
A
マスクの顔面への密着性はサッカリンエアロゾルによるフィットテストで確認してください。
B
マスクを脱ぐ場合は頭部のしめひもを先にはずし、次に首まわりのしめひもをはずしてください。

【着用方法の説明】
@
マスクであごを包むようにかぶせ、首まわりに下のしめひもをつけてください
A
下のしめひもの両端を引っ張って軽く締めた後、頭部に上のしめひもをつけてください
B
しめひもの両端を引っ張って長さを調節します
C
両手で鼻あてが鼻に密着するように押します
D
しめひもがきつすぎましたらバッキルの内側を押すことによって長さを調節します
E
両手でマスク全体をおおい、空気のもれチェックをして、密着のよい場所にマスクを合わせます

 

2009.2.28  スリーエムヘルスケア株式会社 取扱説明書参照
 
 

 
  口腔内除菌や口臭に効果CHXリクィッド
 

殺菌・除菌作用があるのは ・・ラカルト・・三ヶ月薄めて使う
・・コンク−ルF・・一ヶ月薄めて使う
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なぜCHXリクィッドをすすめるか・・

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リステリン・モンダミンをすすめないか。?

けして悪いものではないが、殺菌効果が弱い。殺菌持続性がないです。使った数分間です。プラーク内部にほぼ浸透しない。真菌ウイールスに効果ない。

 

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社会情勢ニュースにも鳥インフル情勢多いです



 

新型ウイールスエチケット!!

せきエチケットや手洗いを 日ごろからできる対策 「新型インフル、変わる行動計画」

新型インフルエンザの流行に備え、個人や家庭でできることは何だろう。専門家は「通常のインフルエンザ対策の延長線上にある」と口をそろえる。この冬、身近な対策に取り組んでみては-。

インフルエンザは感染者のせきやくしゃみのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むほか、手などに付着したウイルスが口や鼻、目から体内に入って感染する。予防には感染者に近づかない、人込みを避けるなどのほか小まめな手洗いも有効だ。

せっけんを泡立て、手のひら、手の甲、指先や指の間などを15秒以上かけて洗い、流水で洗い流す。清潔なタオルでふくこともポイント。

厚生労働省はまた「せきエチケット」を広めようとしている。せきやくしゃみが出るときは他人にうつさないようマスクを着用。マスクがない場合はティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけ1メートル以上離れる-というものだ。

家庭での新型への備えとしては、手に入りやすい不織布性マスクを一人当たり20-25枚、長期保存が可能な食料や日用品、医薬品を2週間分程度備蓄することも勧めている。

2009.1.8記事提供 共同通信社


 

致死率は香港風邪並み?でも、感染しやすい。要注意。
新型の致死率0・4% 季節性より強い感染力 国際チームが分析

【ワシントン11日共同】世界に広がっている新型インフルエンザの致死率は1957年のアジア風邪並みの約0・4%で、感染力は季節性インフルエンザよりも強いとする初期データの分析結果を、国際チームが11日、米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。

 チームは、世界保健機関(WHO)の世界的大流行(パンデミック)評価に携わる英ロンドン大インペリアルカレッジなどで「20世紀に起きたパンデミックに匹敵する大流行になる可能性がある」と指摘している。

 チームは、旅行者を通じた世界各国への感染拡大の状況などから、4月末にメキシコで感染者は2万3000人いたと推計。当時の死者数から、感染後の致死率は約0・4%で、1918年出現のスペイン風邪(約2%)よりは低いが、アジア風邪(約0・5%)に匹敵するとした。

 1人から何人に感染するかを示す感染力は、1.4-1.6人と推計。季節性のインフルエンザよりは強く、1.4-2人だった過去のパンデミックの低い方に近いという。

 メキシコでは、1月12日ごろに最初の1人に感染し、4月末までに人から人への感染が14-73回繰り返されたと推定されるという。今回の解析では、最も早く感染が確認され、住民の半数以上が発症したベラクルス州ラグロリアが発生地になったとの説を支持する結果が得られたとしている。

▽アジア風邪

 アジア風邪 1918年に出現したスペイン風邪、68年の香港風邪とともに、20世紀に世界的に大流行した3回のインフルエンザのうちの一つで、57年に香港で表面化した。起源は中国南西部との見方もある。2波にわたって世界中に広がり、死者は200万人以上とされる。日本でも数千人が死亡した。ウイルスはA型インフルエンザのH2N2型。

2009.5.12 提供 共同通信社

 

 

インフル感染、高校生に多いのはなぜ?
高校生になぜ多い 10代後半、感染しやすい? 新型インフルエンザ

◇57年以前生まれに免疫?

 近畿地方に続き首都圏でも高校生が新型インフルエンザに感染した。21日までに確認された国内の患者計278人のうち、高校生が76%を占める。海外の報告でも患者は10代が中心で、専門家は「新型は10代後半に感染しやすい特徴があるのかもしれない」とみる。一方、米疾病対策センター(CDC)は1957年より前に生まれた人の一部に、新型に対する免疫がある可能性を示した。【永山悦子、河内敏康、奥野敦史】

 ◇過剰反応で発症?

 東京慈恵会医科大の浦島充佳准教授(小児科学)は「ウイルスには特定の年齢層との相性がある。例えばはしかや風疹(ふうしん)は大人になってかかると重症化する。今回の新型は10代に特に影響を与えやすい性質があるかもしれない」と推測。高齢者に感染が少ない点では、「若い人は免疫が活発に働くとの学説がある。大人は発症に至らなくても、若い人は免疫の過剰反応で、目に見える症状が出たのかもしれない」と語る。

 外岡立人・元北海道小樽市保健所長は、スペイン風邪など過去の新型インフルエンザでも30代以降の感染者や重症者が少なかった例を挙げ、「一定年齢以上の人は新型インフルエンザのもとになった豚インフルエンザなど、何らかの免疫を持っているのでは」と話す。

 ◇類似のウイルスか

 CDCが米国の患者642人(生後3カ月-81歳)を分析したところ、患者の60%が18歳以下。CDCのジャーニガン・インフルエンザ部副部長は「患者の血液の研究から、57年以前にさかのぼるほど(新型に類似した別の)H1N1型ウイルスに感染した可能性が高くなる」と話した。

 今月上旬、大阪府などで高校生を中心に感染が広がった際、集団生活など特有の行動様式が流行の背景と見られていた。同じ時間帯に込み合うバスや電車で通学し、授業やクラブ活動で濃厚接触が起きやすい。

 ◇「夏休み前倒しを」

 拡大防止には手洗いの励行など個人レベルでの取り組みが不可欠だが、外岡さんは「夏休みを前倒ししてはどうか。新型は重症化の心配が少ないので、それ以外の年代で活動を制限する必要はない」という。鈴木宏・新潟大教授(国際感染症学)は「全国の高校を対象に調査し、発生状況や感染力を把握すべきだ」と提言する。

 ただし、新型ウイルスが持つ独特の特徴が、若者の感染例を増やしているとしても、中学生以下での発症はまだ10%と少ない。国立感染症研究所の岡部信彦・感染症情報センター長は「科学的な分析が必要だ」と話す。

2009.5.21 提供 毎日新聞社

 

 

外科用マスクもN95と同レベルの効果?
外科手術用マスクのインフルエンザ感染予防効果が
N95マスクに劣らない可能性

医療従事者を対象とした無作為化対照試験の結果、検査確定インフルエンザ感染の予防に関して、外科手術用マスクの使用がN95マスクに劣らないことが示された。

Laurie Barclay


【10月1日】外科手術用マスクのインフルエンザ感染予防効果はN95マスクに劣らない可能性があるという医療従事者を対象とした無作為化対照非劣性試験の結果が、 『Journal of the American Medical Association』オンライン版に10月1日に掲載された(同誌印刷版11月4日号に掲載される予定である)。

「医療従事者におけるN95マスクに対する外科手術用マスクのインフルエンザ感染予防効果に関するデータは乏しい」と、マクマスター大学(カナダ、オンタリオ州ハミルトン)のMark Loeb, MD, MScおよび共同研究者は記している。「大流行中、N95マスクは供給不足となり、多くの国で入手不可能となるという可能性を考えると、外科手術用マスクの効果を知ることは、公衆衛生上重要である」。

この研究の目標は、医療従事者を対象としてN95マスクと外科手術用マスクのインフルエンザ感染予防効果を比較することであった。

2008年から2009年のインフルエンザ流行期に、オンタリオ州の8カ所の三次医療病院の救急治療部、医療病棟、小児病棟の看護師446名を、発熱性呼吸器疾患患者を看護する際にフィットテストしたN95マスクを使用する群または外科手術用マスクを使用する群に無作為に割り付けた。検査確定インフルエンザ感染[ポリメラーゼ連鎖反応または血球凝集素(HA)価4倍上昇で判定] を主要エンドポイントとした。

外科手術用マスクの有効性は、N95マスクより劣っていないことと定義した。なお、非劣性は、発生率の減少(N95マスク群-外科手術用マスク群)の95%信頼区間(CI)下限値が-9%超と定義した。

2008年9月23日から2008年12月8日までに適格性を評価した看護師478名中446名を試験に登録し、225名を外科手術用マスク使用群、221名をN95マスク使用群に無作為に割り付けた。インフルエンザに感染した看護師は、外科手術用マスク群では50名(23.6%)、N95マスク群では48名(22.9%)であった(絶対リスク差、-0.73%;95%CI、-8.8%-7.3%;P=0.86で、信頼区間の下限は非劣性限界(-9%)内であった)。A型インフルエンザ(H1N1型)に対する外科手術用マスクの非劣性も示された。

「オンタリオ州三次医療病院の看護師において、検査確定インフルエンザ感染の予防に関して、外科手術用マスクの使用がN95マスクに劣らないことが示された」と、研究の著者らは記している。「われわれの知見は、日常の医療現場に当てはまり、挿管や気管支鏡検査などのエアロゾル化のリスクが高い状況には当てはまらない。そのような状況では、N95マスクを使用するのが賢明である」。

研究の問題点として、すべての参加者のコンプライアンスを確認することができなかった点、医療病棟および小児病棟のみを対象として監査を行い、救急治療部を対象とした監査を行わなかった点、間接的接触の影響を明らかにすることができなかった点、参加者のインフルエンザ感染が院内感染か市中感染かを判断することができなかった点が挙げられる。

「日常の医療現場、特にN95マスクが不足している状況において、医療従事者のインフルエンザ感染予防に関して、外科手術用マスクはN95マスクに劣らないようである」と、研究の著者らは結論付けている。

付随論説において、適切に設計されたN95マスクは正しく装着すれば空気中の微粒子から装着者を守る、と米疾病対策予防センター(CDC)(ジョージア州アトランタ)のArjun Srinivasan, MDおよびジョーンズ・ホプキンス大学(メリーランド州ボルチモア)医学部・ブルームバーグ公衆衛生学部のTrish M. Perl, MD, MScは指摘している。

世界保健機関(WHO)および米国医療疫学学会(SHEA)は、大部分の患者ケアに外科手術用マスクを使用するよう勧めているが、米疾病対策予防センター(CDC)および米国医学研究所(IOM)は、H1N1型インフルエンザ感染患者を看護する際にN95マスクを着用するよう勧めている。

「われわれの知る限り、この研究は呼吸用保護具のインフルエンザ感染予防効果を評価した最初で唯一の発表された無作為化試験であり、このことがこの分野の研究の嘆かわしい実態をあらわにしている」と、Srinivasan博士およびPerl博士は記している。「真実を明らかにし、医療従事者を守る最も適切な方法を確認するには、その他の研究者がこの研究の成果に基づいて研究を行う必要がある。結局のところ、この問題に関して多数の証拠を集めることによって、必要な答えが得られる」。

また、同博士らは、ワクチン接種や手指衛生をはじめとするその他のインフルエンザ感染予防対策の重要性も強調している。

「インフルエンザ感染予防における呼吸用保護具の役割をめぐる議論は引き続き行われるであろう。しかし、現在議論が行われており、さらに研究を行う必要があるからと言って、インフルエンザ感染から患者や医療従事者を守ることが知られているその他の対策を講じないでよいということにはならない」と、同博士らは結論付けている。

この研究は、カナダ公衆衛生局(PHAC)の助成を受けた。研究の著者および論説委員は資金に関する情報を明らかにしていない。

出典 JAMA. Published online October 1, 2009. Study, Editorial


Medscape Medical News 2009. (C) 2009 Medscape

2009.10.8提供:Medscape  

 

 

50歳死亡、3歳死亡
インフルエンザ 50代男性死亡

福井県は23日、新型インフルエンザに感染した県内の50代男性が肺炎のため死亡したと発表した。糖尿病や高血圧などの基礎疾患があったという。死者は国内で30人目。

 県によると、男性は9月27日に発熱やせきなどの症状で福井市内の病院に入院、タミフルの処方を受けた。10月11日に容体が悪化し、人工呼吸器を付けたが、23日午前に死亡したという。

2009.10.23 共同通信社 

 

 新型インフルで3歳児死亡 東京都、国内最年少

 東京都は22日、新型インフルエンザに感染した都内の3歳男児がインフルエンザ脳症の疑いで死亡したと発表した。基礎疾患はなかった。死者は国内29人目で最年少。

 都によると、男児は19日夕、38度の発熱とせき、鼻水の症状が出たため自宅近くの診療所を受診、風邪の治療を受け帰宅した。20日午前に体温が40度近くに上がり、同じ診療所の簡易検査でインフルエンザA型陽性と判明、タミフルの処方を受けた。

 20日夕、呼び掛けに応じなくなるなど自宅で容体が急変。別の病院に運ばれたが、間もなく死亡した。その後、遺伝子検査で新型インフルエンザの感染が確認された。

2009.10.23 共同通信社 

 

 

 

インフル:発熱から多くは脳症に・・・
多くは発熱から早期に脳症 速やかな治療で8割回復

国立感染症研究所は26日、国内の新型インフルエンザによる脳症患者は季節性インフルよりも年齢層が高い7歳前後が中心で、ほとんどが発熱から2日後までの早期に発症したとする調査結果を発表した。

 発熱の2日後までに治療薬タミフル、リレンザを投与することにより8割は回復したことも判明。安井良則(やすい・よしのり)感染研主任研究官は「症状の急速な進行は止められないが早期治療で回復する。速やかに治療できる医療体制が重要だ」と話している。

 感染研によると、7月6日から10月11日までに報告された国内のインフルエンザ脳症患者は50人で48人が新型と確認された。内訳は7歳が10人と最多。次いで6歳が6人、8歳と10歳が各5人などだった。

 調査できた5〜13歳の20人を分析すると、気管支ぜんそくの基礎疾患(持病)がある人が5人、熱性けいれんを起こしたことがある人が6人。20人全員が意識障害を起こし、発熱当日の脳症発症が4人、翌日が11人、2日後が4人だった。

 このうち、不明の1人を除く15人が回復、1人が死亡、3人に知能の低下や手足のまひなどの後遺症が出たという。治療薬の投与は3人が発熱当日、12人が翌日、3人が2日後だった。

2009.10.27提供 共同通信社

 

 

新型ワクチンの副作用はやや多い
季節性をやや上回る発生率 新型ワクチンの副作用

厚生労働省は28日、今月26日までの1週間に新型インフルエンザワクチンの接種を受けた医療従事者では、重い副作用の発生率は0・0007%で、昨年度の季節性インフルエンザのワクチンによる発生率0・0003%をやや上回ったと発表した。

 ただ、厚労省は「医療機関に積極的な報告を求めているためで、副作用の発生頻度は季節性と同水準」とみている。

 厚労省によると、接種を受けた人は推定で約85万人。重い副作用症状が出たのは6人で、症状はアナフィラキシーショック、吐き気、発熱など。これとは別に、じんましん、接種部位の痛みなどの軽い症状の報告が75人からあった。

 昨年度の季節性ワクチンでは約4740万人が接種を受け、重い副作用報告は121人だった。

 厚労省は11月中旬をめどに、10月に実際に接種を受けた人数を集計し、副作用発生率の確定値を公表する。その後も1カ月ごとの数値を公表する予定。

2009.10.29提供 共同通信社

 

 

H1N1ワクチンは危険?

What some doctors are saying about
the Swine / H1N1 Flu

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by J. C. Spencer

Is the H1N1 Flu vaccine more dangerous than the disease? What are the risks? Has something gone wrong with the system or the companies making them? More doctors are preaching prevention about getting your immune system in shape. Here are two video clips about flu shots. One is filmed at the 4th International Public Conference on Vaccinations (sponsored by the National Vaccine Information Center) in October, 2009. Listen to what these health professionals have to say! The other video is a heart breaking story of neurological disaster apparently caused by the flu shot.

International Public Conference on Vaccinations (October 2009) Video

Flu Shot Side Effects video

www.endowmentmed.org

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J. C. Spencer
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2009.10.30

 

 

ワクチンの副作用と、インフルとどちらが怖い?
2万人中の副作用24人に 新型ワクチンの安全性調査

厚生労働省は30日、医療従事者約2万2千人を対象にした新型インフルエンザワクチンの安全性調査で、23日から29日に新たに嘔吐(おうと)や発熱など17人の副作用報告があったと発表した。接種が始まった19日からの合計は24人、うち入院相当の重い副作用は5人となった。

 厚労省は「症状は季節性ワクチンと同様で、接種をやめるような重大な問題は発生していない」としている。

 17人のうち、重い副作用と判断されたのは20代女性1人。接種4時間後に吐き気を催し、7時間後までに6回嘔吐したため入院し、翌日退院した。ほかは39度以上の発熱が8人、じんましんが4人など。

 安全性調査の対象ではない病院で接種を受けた医療従事者の副作用報告は、29日までに計182人になった。発生率などは季節性ワクチンと同程度とみられるという。


2009.11.2 提供 共同通信社

 

 

陰性であっても、偽陰性が多い、早めの抗ウイルス薬?
JAMA誌から
H1N1による入院・死亡患者の34%は迅速診断で陰性
米カリフォルニア州での分析、入院リスクが最も高いのは乳児

 新型インフルエンザ(2009 H1N1)に感染し、重症化した患者に関する情報が蓄積されつつある。米カリフォルニア州公衆衛生局のJanice K. Louie氏らは、同州内での2009 H1N1流行開始から16週間の入院または死亡例について分析し、季節性インフルエンザ感染の場合と比較した。この結果、2009 H1N1による入院リスクは生後2カ月までが最も高く、死亡リスクは50歳以上が最も高いこと、迅速診断で偽陰性となった患者が3人に1人の割合で存在することなどが明らかになった。詳細は、JAMA誌2009年11月4日号に報告された。

 カリフォルニア州では、2009年4月23日から、2009 H1N1感染者の入院と死亡に関するサーベイランスを強化した。今回著者らは、それ以降8月11日までの16週間に報告された入院または死亡例について、臨床特性と疫学的特徴を分析し、季節性インフルエンザと比較した。

 ケース(症例)の定義は、2009 H1N1感染が確定し、24時間以上入院または死亡した症例とした。感染の判定にはPCRを用い、PCR陽性、またはPCRで「A型インフルエンザ感染だが季節性のH1またはH3には分類できない亜型」と判定された場合を、2009 H1N1感染と判定した。

 報告された患者の医療記録または死亡記録、剖検記録から情報を抽出した。

 16週間に、カリフォルニア州では、2009 H1N1感染者の入院または死亡が1088件あった。年齢の中央値は27歳(0〜92歳)で、32%(344人)が18歳未満だった。

 入院または死亡の発生率は、10万人当たり2.8。1歳未満の乳児では10万人当たり11.9で最も高く、70歳以上の高齢者では10万人当たり1.5で最も低かった。

 入院率に限定すると、1歳未満が最も高かった。月齢で患者を層別化すると、生後1カ月児の入院率は10万人当たり35.8、生後2カ月児は21.1と非常に高く、生後3〜12カ月になると4.2〜12.6に低下した。

 全死亡率は11%(1088人中118人)。死亡率が最も高かったのは、50歳以上の集団だった(50〜59歳が20%で最高)。18歳未満は7%(8人)と少なかった。

 症状発現から死亡までの日数の中央値は12日(1〜88日)で、死因として最も多かったのはウイルス性肺炎と急性呼吸窮迫症候群だった。

 患者全体の68%(741人)が、季節性インフルエンザ重症化の危険因子として知られている基礎疾患を有していた。危険因子保有率は、小児が60%、成人が72%。

 インフルエンザ重症化の危険因子には含まれていない基礎疾患として、肥満(48%)、高血圧(16%)、脂質異常症(3%)、消化器疾患(10%)が見られた。

 20歳以上でBMIを求めることができた268人のうち、58%(156人)が肥満(BMI 30以上)だった。そのうちの43%に相当する67人は、病的肥満(BMI 40以上)に分類された。肥満者156人のうち、66%(103人)は季節性インフルエンザ重症化の危険因子も持っていた。慢性肺疾患が65%(67人、うち41人は喘息)、心疾患が39%(40人)、免疫抑制状態にあった患者が27%(28人)、糖尿病患者は30%(31人)、腎疾患が12%(12人)など。

 肥満だった156人中53人にはインフルエンザ重症化の危険因子は認められなかったが、それ以外の基礎疾患を1つ以上保有していた患者が13人いた。高血圧が9人(17%)、胃食道逆流症が4人(8%)、脂質異常症が2人(4%)など。

 なお、妊婦が全体の10%を占めていた。

患者全体で、症状発現から入院までの日数の中央値は2日(0〜31日)、入院期間の中央値は4日(1〜74日)だった。

 症状として最も多く見られたのは、発熱(89%)、咳(86%)、息切れ(56%)。6%の患者には、呼吸窮迫と低酸素症に起因する精神状態の変化が認められた。

 胸部X線検査の結果が入手できた患者は833人。肺炎または呼吸窮迫症候群を示唆する浸潤影は66%(547人)に見られた。

 入院時に迅速診断を受けた618人のうち、A型陽性判定を受けたのは66%(410人)。残る34%(208人)では偽陰性だった。迅速診断の感度は小児で高く、85%(213人中181人)が陽性だったが、成人では57%(405人中229人)に留まった。

 ICU入院が必要だった患者は31%(1088人中340人)。情報が得られた297人のうち、機械的人工換気を必要としたのは65%(193人)だった。

 なお、患者全体では25%に機械的人工換気が適用された。

 884人について、投与された薬剤についての情報が得られた。79%(701人)に抗ウイルス薬が投与されていた。うち71%に当たる496人は季節性インフルエンザ重症化の危険因子を有していた。症状発現から48時間以内に投与が開始された患者は51%(357人)で、ほぼ半数だった。入院から抗ウイルス薬投与までに要した日数の平均は1.5日(0〜34日)だった。

 抗菌薬投与を受けていなかった患者は21%(183人)いたが、細菌の二次感染が同定されたのは全体の4%(1088人中46人)のみだった。肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、グラム陰性桿菌、A群連鎖球菌の感染が多かった。

 季節性インフルエンザによる入院と死亡のリスクが高いのは、64歳超の高齢者と5歳未満の小児、そして重症化の危険因子を保有する人々だ。ところが2009 H1N1では、入院患者の年齢の中央値は27歳で、入院リスクが最も高かったのは生後2カ月までの乳児だった。

 生まれて間もない乳児は、ワクチン接種の対象にならない。著者らは、乳児に接触する人々に優先的にワクチン接種を行う必要があると考えている。

 一方、50歳以上の集団は、入院率こそ低いものの死亡率が高かった。高齢者の一部が免疫を有する可能性が示されているが、50歳以上の感染者については慎重な観察を怠ってはならないと著者らは言う。

 そして、迅速診断では偽陰性が多いことに注意すべきだ。ハイリスク患者の場合には判定が陰性でも監視を怠らず、可能な限り早く抗ウイルス薬を投与する必要がある、と著者らは述べている。

 原題は「Factors Associated With Death or Hospitalization Due to Pandemic 2009 Influenza A(H1N1) Infection in California」、概要は、こちらで閲覧できる。
大西 淳子

2009.11.2 提供 共同通信社

 

 

インフルマスクの過大広告、N95ホント?安心なN100
「99%カット」は過大 インフル用マスク 国民生活センター調べ《1》

 
新型インフルエンザの流行で売り上げを伸ばしているマスクで、15商品のうち少なくとも11商品が「ウイルスカット99%」「N95規格クリア」などと過大な表現で販売されていることが18日、国民生活センターの調査で分かった。

 マスクを販売する際の公的な表示基準はないが、消費者庁は同日、科学的根拠が薄く消費者が誤解する恐れがあるとして、業界団体「日本衛生材料工業連合会」を所管する厚生労働省に対応を取るよう通知、景品表示法に基づき業者に行政指導することを決めた。

 調査は8〜10月、東京都町田市内と神奈川県相模原市内の量販店やコンビニ、通信販売で売られている15商品を対象に実施した。

 国民生活センターによると、15商品のうち、ウイルスの捕集効率95%以上は3商品だけだった。6商品は80〜95%、2商品が60〜80%で、50%以下も4商品あった。

 13商品が、捕集効率が「99%」や95%以上の医療用「N95規格」を満たすなどと、パッケージやインターネット上で数値を示して販売。表示を満たしているのは2商品だった。

 中には数値を挙げず「ウイルス対策をフルサポート」とだけ記載し、95%以上の商品もあった。

 和歌山県岩出市の「エージェントワン」が輸入販売するマスクは「ウイルス99%以上カット」の表示に対し捕集効率40・3%。宮崎県延岡市の「リンケンサイエンス」が「N95規格をクリアしている」として販売するマスクは33%で、調査結果とうたい文句との差が大きかった。

 同センターに寄せられたマスクに関する相談は昨年は1年間で80件だったが、今年は半年間で約600件に上っている。

2009.11.19 提供 共同通信社

 

 

新型インフルの合併症の実態
新型インフルで報告相次ぐ無気肺や鋳型気管支炎

 
重症例は年長児に多く、発熱から短時間で呼吸障害を来し、低酸素血症を呈することが多い――。新型インフルエンザの全国規模の流行が本格化する中、重症例の特徴が次第に明らかになってきました。

 東京都立府中病院小児科では、今年7月から11月にかけて、新型インフルエンザによる呼吸障害で入院した小児患者が50人近くに上っています。同科医長の寺川敏郎氏によると、こうした患者の胸部X線所見は、気管支の陰影のみのものから肺炎を来たしているもの、びまん性の陰影が認められるもの、ARDSを来たしているものまで様々。中でも「無気肺を合併している症例が多い印象だ」と同氏は話します。

 さらに、季節性インフルエンザではまれな、鋳型気管支炎を合併した症例が、これまでに全国で数例報告されているそうです。鋳型気管支炎は、気管支に沿って管状に粘液栓を生じ、無気肺を呈する病態で、気管内挿管し、人工呼吸管理の下で粘液栓を取り除く必要があります。新型インフルエンザ特有の病態ではないかとして、注目が集まりつつあります。

◆シリーズ:重症例に学ぶ新型インフルエンザ診療のポイント
Vol.1 ステロイドが奏効した無気肺合併の11歳男児
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_55699_141241_4

2009.11.25

 

 

新型ワクチン、93人に重い副作用…死亡26人

 厚生労働省は26日、新型インフルエンザワクチンの接種を始めた10月19日から今月24日までに、推定接種者約594万人のうち93人(0・002%)に重い副作用が報告された、と発表した。

 このうち死亡者は26人(0・0004%)に上るが、50-90歳代でいずれも基礎疾患(持病)がある人で、因果関係について専門家が調べている。

 11月9-24日の2週間では、急性脳症や、手足に力が入らなくなるギラン・バレー症候群が報告された。厚労省によると、これらは季節性インフルエンザワクチンでもまれに報告されるという。

2009.11.26記事提供 読売新聞社

 

ワクチン副作用想定の範囲 WHOのフクダ氏

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)のフクダ事務局長特別顧問(新型インフルエンザ担当)は26日の記者会見で、副作用の報告が相次いでいる新型インフルエンザワクチンについて「副作用の発生率はほぼ予想通りで、(通常の)季節性インフルエンザ用ワクチンと同水準かそれ以下だ」と述べた。

 カナダなどでワクチン接種後の重症例が出ていることにも言及したが「問題のロット(出荷分)は分離され、カナダ国外には出荷されていない。ほとんどの重症事例は、これまでの調査では接種との関連はみられない」と述べた。

 一方、日本を含む数カ国で今夏以降、ウイルスの変異が報告されていることについては「変異したウイルスが、より重い症状をもたらすのか(現時点では)分からない。なお調査が必要」との見方を示した。

 

2009.11.27記事提供 共同通信社

 

 

こういう件は%でレポートしてほしいな。
異常行動151件報告 若年の新型インフル患者 厚労省、注意呼び掛け

 
 飛び降りなどインフルエンザ患者による異常行動が、9月下旬から11月中旬までに全国から151件報告されたことが、厚生労働省研究班のまとめで30日分かった。患者は1〜17歳で、ほとんどが新型インフルエンザとみられる。異常はタミフルなどの治療薬服用の有無にかかわらず、8割近くが発熱から2日以内に発生していた。

 新型ワクチンの副作用などについて検討する厚労省の専門家会合で報告された。

 異常行動の内容は、飛び降り、突然走りだす、うわ言など、例年の季節性インフルと同様。厚労省は、新型インフルの流行が10代以下の若年層に集中していることや、新型患者に対する関心の高まりで報告数が増加していると分析。「薬の服用にかかわらず、発熱から少なくとも2日間は患者から目を離さないように」と呼び掛けている。

 151人のうち26人(17%)がタミフルを、36人(24%)がリレンザを服用、どちらも服用していない人も16人(10%)いた。残りは不明。年齢別では11〜13歳がそれぞれ20〜21人と、他の年齢に比べ多かった。厚労省によると、昨冬の報告は179件。

 また、最新の集計で新型ワクチンの副作用報告は1096人となった。重い副作用は110人で、このうち死亡は31人。胎児死亡の報告も1件あったが、ワクチン接種との関連はないという。

2009.12.1

 

 

新型インフル要注意の症状10項目、重症化防止
要注意の症状、10項目 新型、子どもの重症化防止

  子どもが新型インフルエンザに感染し早く受診しても、自宅に戻ってから重症化するケースが出ているため、厚生労働省と日本小児科学会は16日、自宅療養の際に注意すべき症状10項目を公表した。

 同省などによると、ほとんどの子どもは新型インフルエンザにかかっても3〜5日間発熱が続いた後に自然治癒するが、まれに急性脳症や心筋炎、肺炎を合併したり、脱水を起こすことがある。即死亡の例も多い。後遺症も怖い。

 こうした重症化を防ぐためのチェックポイントをまとめたもので、症状が出た場合は再度、医療機関を受診するよう呼び掛けた。

  具体的には「手足を突っ張る、がくがくする、眼が上を向くなどけいれんの症状」「意味不明なことを言う、走り回るなど、いつもと違う異常言動」「顔色が悪い。唇が紫色をしている」「呼吸が速く、息苦しそうにしている」「水分が取れず、半日以上おしっこが出ていない」など。

2009.12.17 記事提供:共同通信社