根菜は冷え改善に効果、
せき止めにレンコン ショウガの中華薬膳料理




冷え改善、せき止めにレンコン 

 国際中医師(中国政府による中国伝統医学の認定資格)の赤堀真澄さん(43)に、冷え性改善効果のある食材と薬膳料理2品を紹介してもらう。

 冷え性に効く食材は、アナゴ、エビ、カボチャ、キンカン、クリ、クルミ、黒砂糖、コショウ、サクランボ、サケ、日本酒、サンザシ、シソ、シナモン、ショウガ、酢、玉ネギ、陳皮(ちんぴ)、唐辛子、鶏肉、ナツメ、ナマコ、ニラ、ニンニク、ネギ、まいかいか(バラ科の花のつぼみ)、松の実、ミョウガ、もち米、モモ、ラム肉、ライチ、ラッキョウなど。種類が豊富なので、自分の好みに合わせて食材を選ぼう。

 赤堀さんのお薦めは、「レンコンのあったか団子汁 大葉とショウガの風味」だ。メイン食材のレンコンは「五色」の白い食材にあたり、体を潤す働きがある。大葉やショウガは体を温めてくれる。「レンコンはせき止めにも効果的。空気が冷えて呼吸器が乾く秋冬を、このスープで元気に乗り切ってほしい」と赤堀さん。くず粉でとろみをつけることで、風邪を追い出す効果が加わるのがポイントだ。

 具材が豊富な「八宝薬膳おこわ」は炊飯器で簡単に作れる。

 洗ったもち米とうるち米各100グラムを3時間水に漬け、水をきって炊飯器に入れる。細かく切った豚薄切り肉30グラム、1センチ角に切った干しシイタケ(水で戻す)2枚とニンジン20グラム、5ミリ程度に切った黒キクラゲ(水で戻す)5グラム、ゆでギンナン8粒、クコの実5グラム、ナツメ2個を加える。

 干しシイタケの戻し汁と水計200ccを入れ、薄口しょうゆ、和風だしのもと、塩で味を調えて混ぜたら、あとは炊飯器で炊くだけだ。ゆでたキヌサヤを斜め切りにして添えれば、彩りも美しくなる。

 赤堀さんは「もち米は、冷え性改善の薬膳に出番が多く、気力や体力をつけてくれる温め食材」と太鼓判を押す。ナツメ、クコの実、ニンジン、黒キクラゲ、ギンナンなどは、薬膳で「宝」と称されるほど薬効が高い食材だという。【倉田陶子】


  2013年10月22日 提供:毎日新聞社