タバコの葉でワクチン量産 田辺三菱、インフル向け

参考:2016年4月21日 (木)配信共同通信社

 田辺三菱製薬は20日までに、タバコの葉を用いてインフルエンザワクチンを量産する技術を今後実用化し、2020年度から米国やカナダで製品を販売する方針を明らかにしました。ワクチン製造の期間を短縮し、新型ウイルス流行時に迅速に対応できる可能性があります。  インフルエンザワクチンは現在、ニワトリの有精卵でウイルスを培養し、人の体内で作用しないよう「不活化」処理をして生産するのが一般的。ただ、培養に時間を費やすため、世界的大流行(パンデミック)が起きた際、大量に生産するには半年程度かかります。  田辺三菱の手法は、遺伝子組み換え技術を使います。栽培中のタバコを特殊な遺伝子を組み込んだ細菌に感染させ、葉の部分でワクチンのもととなる成分を生み出す。この成分は人の体内に入っても毒性がなく、収穫した葉から精製して取り出す。  田辺三菱によると、タバコは成長が早く、収穫される葉の量も多い。不活化処理も不要なため、1カ月強でワクチンを大量生産できます。  順調に開発が進めば、17年度に米国とカナダで最終の臨床試験(治験)に入り、予防効果を検証します。米国のインフルエンザワクチン市場は2500億円規模といい、田辺三菱は収益の柱に育てたい考え。日本国内での販売も検討しています。  同社の担当者は「技術が確立すれば、他の病気のワクチンも生み出せる」と話し、胃腸炎を引き起こすロタウイルスのワクチン開発などにも取り組む構えです。