「増加の二次う蝕」「う蝕予防にフッ素有効知らず」サンスターアンケート調査

参考:2016/06/03 DentWave

このほどサンスターオーラルケアカンパニー(以下サンスター)は「歯と口の健康週間」(6月4日~6月10日)を迎えるにあたり、永久歯にむし歯(未処置・処置歯・喪失歯)がある15歳以上69歳以下の男女624人を対象に、大人むし歯に関する調査を実施しその結果を5月31日公表しました。概要は以下の通り。

厚生労働省歯科疾患実態調査でも、子どものむし歯は減りつつありますが、20代~80代くらいまでの約8割以上がむし歯を経験し、高齢者のむし歯が年々増加していることが示されました。成人・高齢者は、むし歯治療後の詰め物の隙間にむし歯菌が入り込むことによって再発する“二次う蝕”や加齢・歯周病によって歯茎が下がり、歯の根元の象牙質が露出することで、歯の根元にできるむし歯“根面う蝕”が進行しやすくなります。これらをサンスターでは、“大人のむし歯”と呼んでいます。

本調査の結果、調査対象の7割以上が、二次う蝕を知らないことがわかりました。また、歯を磨いているにも関わらず、むし歯になってしまった人が多く、さらに二次う蝕予防には、フッ素が有効であるということを“知らなかった”人が約7割と、効果的なむし歯予防方法が知られていない現状が浮き彫りとなりました。そこで、鈴木秀典氏(サンスター財団付属千里歯科診療所所長・管理歯科医師・岡山大学歯学部卒が解説しました。

次う蝕の認知度=二次う蝕について説明したうえで、「これまでどの程度ご存じでしたか」という設問に対して、「知らなかった」という回答し、一度治療した歯はむし歯にならないと思っている人が、77.2%と多く見受けられました。よく知っていた5.8%、なんとなく見聞きしたような気がする1.7’%。鈴木歯科医師「一度治療した歯のケアが大事」⇒“二次う蝕”を多くの人が知らないことは臨床においても実感します。一度治療をした歯、特に神経を取った歯はむし歯にならないと思っている人がほとんどです。しかし、現実には歯科医院におけるむし歯治療の大半は二次う蝕の再治療。治療回数を重ねるたびに歯質は徐々に失われ、詰め物も大きくなり、やがて詰め物から冠(かぶせもの)になり治療費もかさんできます。一本の歯に対し、5~6回の再治療で歯は抜歯に至るとも言われています。二次う蝕を抑制することは歯の寿命を延ばすことに直結します。

歯を磨いていたのに、むし歯になってしまった人が大多数=むし歯が発生した原因は「歯の磨き方が良くなかった」が66%と最も多く、歯磨きの回数・頻度が不足していた37.2%、歯磨きでは除去できない歯の間や歯茎の汚れがあった28.0%、甘いものなど、むし歯の原因になるものを食べていた27.9%。歯を磨いているのになぜ?と自宅でできる効果的なむし歯予防方法知らなかった人が多くいることが判明しました。

二次う蝕の予防にはフッ素が有効であることの認知度は低い=二次う蝕予防には、フッ素が有効であるということを「知らなかった」人は、69.1%。なんとなく見聞きしたような気がする24.4%、よく知っていた6.5%で、二次う蝕の認知度と同様にその予防方法についても知られていないことが明らかになりました。

洗口剤の使用は2割に満たない=歯磨きをする際に、ハミガキペースト(89.1%)以外に使用する補助剤について、歯間ブラシ24.9%、液体でない洗口剤16.2%、デンタルフロス15.9%であり、「洗口剤」を使用している人は全体の16.1%。ケアに対する意識がまだ低いことがわかります。

鈴木歯科医師「フッ素利用の機会を増やして、しっかりむし歯予防」⇒二次う蝕などのむし歯予防には、まず、食後の歯磨きで食べかすや歯垢を取り除くことが大切です。それに加え、歯の表面の再石灰化を促すフッ素が常に口の中に留まっていることが望ましいとされています。フッ素利用には、フッ素配合の歯磨きやフッ素洗口液を使用する方法があります。フッ素配合の歯磨きをむし歯予防に効果的に使用するには、磨いた後のすすぎ回数を1~2回くらいに抑えてフッ素を口の中に留まらせることが大切。さらに、毎日の歯磨きに加えて使うフッ素洗口液なら、隅々までフッ素を行き渡らせることができる。洗口後は、フッ素を口の中に留めるために、水ですすがないように指導しています。フッ素利用の機会を増やし、しっかりむし歯よ予防します。フッ素の利用により、むし歯の発症を抑えるとともに、二次う蝕の発症を遅らせることも期待できます。つまり、フッ素はむし歯のない人にも、むし歯治療を受けた人にも効果が期待できる成分です。どんなに日頃気を付けていても、むし歯になる可能性はゼロにすることはできません。歯科医院と自宅でのケアを併用し、自身の歯を大切に守って下さい。