生活の足、どう確保 地域ぐるみの取り組みも 「表層深層」高齢ドライバーの認知症対策

参考:2015年6月12日(金) 配信 共同通信社

道路交通法が改正され、75歳以上のドライバーの認知機能検査が強化され、認知症患者の早期発見による事故防止が推進されるようになりました。 しかし、地方では生活に車が欠かせない事情があり、「運転免許を取り上げられたら生活ができない」といった声も上がっています。 都市部のように、タクシーや路線バスが整備されていない地域では、「車なしではとてもじゃないが生活できない」と途方に暮れる患者や家族からの切実な悩みが寄せられています。 ドライバーが認知症と診断された後も、遠方の店での買い物や通院の際に患者の運転に頼らざるを得ない場合もあり、「認知症と分かっていて運転させ、事故を起こしたらどう責任を取ればよいのか」と、その家族がうしろめたさを感じながらも運転させているケースがあります。 実際に事故を起こしたり、道に迷って200キロ近く運転したりして、家族の説得で運転を諦める人もいます。 一方、自分の判断能力の衰えが信じられず、運転をやめさせようとした家族とトラブルになるケースも。 運転させまいと車の鍵を隠しても、合鍵を作って乗ってしまう、修理業者に車を預けても取り戻しに行ってしまう。自転車の利用を勧めても耳を貸さない。そういった心配する家族の声が寄せられています。 公益社団法人「認知症の人と家族の会」新潟県支部の金子代表は、「認知症の人の生活を支えるには、安く使えるタクシーやバスを整備するなど、自分の車がなくても生活できる手段が必要になる」と力説します。 こういった声に対し、独自の方策を打ち出した自治体もあります。 兵庫県豊岡市では、人工約8万5千人の3割近くを65歳以上が占めています。 市では、民間バスが撤退、市営バスも廃止となった地域でお年寄りの生活の足に、乗り合いタクシー「チクタク」を導入しました。 市が公共交通の空白を埋めるために10年11月から順次導入。7、8人乗りの車を市が購入し、地元住民でつくる協議会に貸与、ガソリン代なども市が負担します。 チクタクの運転手を務めるのは住民で、現在導入している4地域で計57人が登録。乗り場は個人宅前など住民のニーズに合わせて決め、予約を入れた利用者が待つ乗り場を回りながら、スーパーや病院などと結びます。 週3回、1日原則6便を運行、運転手への日当は3千円で、利用者が払う料金は上限200円となっています。 導入地域の同市出石町小野地区では、市営バスが走っていた10年度のバス利用者数と比べ、14年度のチクタク利用者数は10倍以上。市の担当者は「車を運転できない高齢者を中心に好評だ」と語ります。 政府は9日に閣議決定した15年版交通政策白書で、高齢者が車を運転しなくても便利に暮らせるよう、次世代型路面電車(LRT)など、街づくりと一体となった交通網整備を提言しています。 関西大の宇都宮教授(交通経済学)は「公共交通を採算性の観点ばかりから議論せず、社会資本と捉えるべきだ」とし、「公共交通の整備は、高齢化に伴って今後増える『運転できない人』のためだけでなく、街のにぎわいを取り戻すことにもつながる」と指摘しています。
Dr.堤より 人工知能と自動化、ロボットの進化で、スマートカーやスマートハウスで高齢や認知症でも自立生活や地方での生活ができるようになるのか? 車も自動運転なら、免許なくても乗れるし、それらを生活に活かす財源が必要。 地獄の沙汰も金次第ってわけ。