舌がん放射線治療を安全に 口内器具開発、大阪大

参考:2016年6月17日 (金)配信共同通信社

 舌がんの放射線治療の際、口内に取り付け、放射線による副作用を防ぐ器具を開発し、臨床応用に成功したと大阪大の村上秀明(むらかみ・しゅうめい)准教授(歯科放射線学)のチームが16日発表しました。成果は米オンライン科学誌に発表しました。

これまでは、周辺の歯肉や顎の骨まで傷めてしまうなどの副作用が懸念され、切除手術が選択されることが多かったのですが、安全な放射線治療につなげられるといいます。

器具はマウスピース状の樹脂製で、舌と下の歯の歯茎の間などに固定します。患者は、放射線を出す線源を患部に送るチューブが下顎を貫通して入れられており、このチューブとがんの位置を確かめるコンピューター断層撮影(CT)をした後、器具をいったん外して放射線を遮る鉛を中に入れ、再び取り付け、照射します。

2013年から20人に実施し、副作用は半年間なかったとしています。放射線治療で口内が被ばくした状態では不適切とされてきた抜歯などの歯科処置も可能といいます。

チームによると、国内では舌がんに年間約1万人がかかり、3千~4千人が死亡します。

堺市の古川仁男(ふるかわ・まさお)さん(72)はチームと記者会見し「舌を3分の1切らないといけないと言われ、器具を使った放射線治療を選んだ。副作用もなく、好きな酒も味わえる」と話した。村上准教授は「器具は患者個人に合わせて作ることができる。多くの医療機関で使ってほしい」と呼び掛けました。

注)米オンライン科学誌はプロスワン

Dr.堤より
これは、非常に効果的だ。