深層学習(ディープラーニング)

参考:富岡恒憲

▼量は質たり得るのか

近年、多くの企業が深層学習(ディープラーニング)に注目しています。これまでは、人工知能(AI)を使って認識対象を識別するためには、「与えられたデータからどんな特徴を抽出すればよいか」を人間がシステムに教えてやる必要がありました。 しかし、深層学習を使うと、システムがそれを自動的に学べるようになります。まるで人間が外界から学びながら知識を身に付けていくようです。そして将来、AIは人間の脳細胞の数を凌駕する量のトランジスタを備えるようになり、AIは人間の能力を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」がやってくるとの予測もあります。 こうした話を耳にしていてふと感じたのが「量は質たり得るのか」ということです。トランジスタは、言ってみれば画一的な動作をする素子。はたして画一的な動作をするものが大量に集まって質が変わるものなのか--。 ただ、その一方で、そうしたトランジスタを利用したAIで深層学習をさせると、ある曖昧さを持って認識対象を識別できるようになります。その曖昧さが、突然変異的な質の向上をもたらすとしたら…。そして、AIに積まれるトランジスタの数が増えれば増えるほど、そうした突然変異が発生する絶対数が増え、質の向上が加速するとしたら…。 仮にそうだとすると、人間にはできてAIにはできないことはいずれなくなってしまうのでしょうか。(富岡恒憲)