感染性胃腸炎、早めに流行…二次感染対策・トイレのタオルは各自専用に

参考:2016年12月9日 (金)配信読売新聞

 ノロウイルスなどを原因とする感染性胃腸炎が、例年より早めに流行し出しました。うがい、手洗いなどの予防はもちろん、家庭内で発症した場合に二次感染を防ぐことにも注意を払いたいです。 さいたま市のパート女性(35)は11月下旬、感染性胃腸炎による下痢や 嘔吐おうと に1週間苦しみました。先に感染した小学2年の長男の吐しゃ物を片付けた際に感染したとみられ、「手袋をせずに片付けたのが良くなかったかも」と悔やんでいます。 感染性胃腸炎にかかると、嘔吐や下痢、発熱などの症状が出ます。重症化すると死に至ることもあります。国立感染症研究所によると、今季は10月中旬から患者数が増え、11月14~20日の1週間、小児科がある全国約3000の医療機関が報告した患者数は4万1442人。この時期では2006年以来の多さといいます。「例年より増え方が速い。今後もさらに広がりそうだ」と話しています。 ウイルスは手や指、食品などを介して口から感染します。予防には、うがいや手洗い、食品の加熱処理が重要です。感染すると脱水症状になりやすいので、薬局などにある経口補水液で水分を補給したいです。 済生会横浜市東部病院の医師、 十河剛さんは、家族の看病時などでの二次感染対策も大事と説きます。 吐しゃ物を処理する際、ウイルスは広範囲に飛散するため、目に見える範囲だけでなく半径2メートル程度の消毒が必要です。必ず換気し、手袋に加え、足や手首などもビニールで覆ってウイルスの付着を防ぎます。 トイレで便や吐しゃ物を流したら、蓋をしてウイルスが空気中に舞うのを防ぎます。トイレで使うタオルは各自専用とするか、ペーパータオルで。 感染が疑われる家族がいるなら、大皿から食事を取り分ける際、じか箸ではなく取り箸を使います。食器類は洗った後、すぐに布巾で水気を拭き、食器棚にしまいます。 十河さんは「使い捨て手袋や消毒液など、嘔吐対策のグッズは事前に準備を」と呼びかけています。  

ノロウイルス患者急増…保育、幼稚園で集団感染相次ぐ

参考:2016年12月9日 (金)配信読売新聞

 ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者が、11月中旬から急増しています。近年では、最も流行した2012年とほぼ同じペースといいます。抵抗力の弱い子供やお年寄りは重症化する恐れもあり、厚生労働省が警戒を呼びかけています。 国立感染症研究所によると、ノロウイルスは感染力が強く、1~2日間の潜伏期間を経て 嘔吐や下痢、発熱などの症状が出ます。手洗いや嘔吐物の適切な処理などを徹底する必要があります。 全国約3000の小児科から報告された患者数は、集計を終えた11月21~27日の1週間で約4万人でした。医療機関1か所あたり12・85人で、06年以降の同時期と比べると、06年(19・82人)、12年(13・02人)に次いで多いといいます。関西では、奈良県、兵庫県、大阪府が全国平均を上回りました。 10月に流行入りして以降、大阪府豊中市では、こども園など2か所でそれぞれ100人以上が感染しました。市によると、市保健所ができた12年度以降では最大規模の集団感染といいます。 市保健所は今月2日、市内の保育園や幼稚園の担当者を集めて研修会を開き、嘔吐物を処理する場合は、 飛沫ひまつ になって飛び散っている可能性があるため、半径2メートルの範囲を次亜塩素酸ナトリウムを含む漂白剤で消毒するよう呼びかけました。また、ぞうきんなどはなるべく使い捨てにすることや、園児や職員らに手洗いを徹底させることも求めました。 大阪府藤井寺市の「藤井寺特別養護老人ホーム」では、職員がドアノブや自動販売機のボタン、手すりなどを2時間おきに消毒。トイレ使用後は必ず、手袋をした職員が便座をふき取りする徹底ぶりです。奥田益弘理事長は「年中続けて習慣化させることが大事。今年も感染ゼロで乗り切りたい」と気を引き締めます。 園田学園女子大の山本恭子教授(感染免疫学)は「予防策として有効なのは手洗いの徹底。タオルを共用せず、ペーパータオルを使うことも効果的だ。感染した場合は、嘔吐や下痢で脱水症状を起こす危険もあり、速やかに医療機関で受診してほしい」と話しています。 消費者庁が昨年、流行に備えて行ったインターネット調査によると、「食事の前に手を洗う」と答えた人は約53%にとどまり、「トイレの後に手を洗わないことがある」も約15%いました。「嘔吐物を処理した後に洗う」は42%、「おむつ替えやトイレ介助の後で洗う」も33%で低調でした。 見た目で汚れていなくても、手に付着したウイルスが口から体内に入り、病気に感染する可能性があります。同庁は、必ずせっけんでよく手を洗うよう注意を促しています。