喫煙、動脈硬化呼ぶ 滋賀医大教授ら調査結果

参考:2016年12月22日 (木)配信毎日新聞社

 喫煙習慣は全身のさまざまな血管の動脈硬化を進展、悪化させるとの疫学調査結果を、滋賀医科大アジア疫学研究センターの三浦克之教授と久松隆史・島根大准教授らが米国心臓学会の学会誌に発表しました。このほど記者会見した三浦教授らは「動脈硬化による心筋梗塞(こうそく)や脳卒中を予防するためにはたばこを吸わないこと。喫煙者はできるだけ早く禁煙すること」とたばこの害を強く訴えました。 同センターは2006~08年、心臓や血管の病気になったことがない健康な草津市民の男性1019人(40~79歳)を対象に喫煙や飲酒などの生活習慣を聞き取り、冠動脈(心臓の動脈)、頸(けい)動脈(首の動脈)、上半身の大動脈、末梢(まっしょう)血管(足首の動脈)が狭まったり硬くなったりしていないかなど、CTやエコーで検査。年齢や肥満、飲酒歴などの影響を調整して分析しました。 この結果、心筋梗塞などを発病していないものの、動脈硬化が進んでいる状態の危険度が、喫煙者は非喫煙者に比べ5・2~1・8倍高く、喫煙をやめた禁煙者も2・6~1・9倍高いことが分かりました。喫煙者はいずれの部位の動脈でもリスクが高く、喫煙量に比例して危険度がアップしています。一方、禁煙期間が長い人ほど危険度は非喫煙者に近づいていました。これらのことから、喫煙は全身の血管の石灰化、肥厚、血流障害を悪化させ、動脈硬化を進展させていると結論づけました。【北出昭】