たばこハーム・リダクションの必要性とそのために求められるものとは?

参考:m3.com Select 2017/09/26
Wikipedia

 すでに海外では紙巻たばこのリスク低減を目指すため、電子たばこをはじめとする、リスクを低減する可能性のある代替品に関する検討が徐々に始まっています。
 日本では公衆衛生に与える影響を念頭に、フィリップ モリス インターナショナル(以下PMI)が開発し、IQOSの名で市販化しているリスクを低減する可能性のある製品(Reduced-Risk Product、以下RRP)ポートフォリオの1つ、加熱式たばこ・プラットフォーム1に関する市販後調査も行われていますが、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて受動喫煙防止対策が進むなかで、加熱式たばこそのものに関する議論はほとんど行われていません。

 こうした中、PMIの臨床チーム マネジャーのカム・チュアン・トラン氏が「たばこハーム・リダクションと加熱式たばこの可能性」と題して、加熱式たばこ・プラットフォーム1についての科学的評価から得られた最新の結果を報告しました。長年禁煙外来に取り組んでいるAOI国際病院副院長兼健康管理センター長の熊丸裕也先生とカム氏に、日本でのたばこハーム・リダクションを取り巻く現状について話を伺いました。

ハームリダクション(harm reduction)とは、個人が、健康被害や危険をもたらす行動習慣(合法・違法を問わない)をただちにやめることができないとき、その行動にともなう害や危険をできるかぎり少なくすることを目的としてとられる、公衆衛生上の実践、方略、指針、政策を指す。ハームミニマイゼーション(harm minimization)とも呼ばれることもある。日本語では、「被害低減」の訳語をあてることができるが、「ハームリダクション」の語をそのまま外来語表現として用いることが多い。[1]

合法・違法に関わらず精神作用性のあるドラッグ(広範囲でいえばアルコールたばこも含まれる)について、必ずしもその使用量は減ることがなくとも、その使用により生じる健康・社会・経済上の悪影響を減少させることを主たる目的とする政策・プログラムとその実践である。ハームリダクションは、ドラッグを使用する人、その家族、そしてそのコミュニティに対して、寛容さをもって問題を軽減する極めて現実直視の低減政策・プログラムである。

主な具体例

薬物依存症

薬物依存症へのハームリダクションは、静脈注射使用者に対する注射針交換プログラム英語版が挙げられる。この実践は、ヘロインや他の薬物使用における注射針の回し打ちや再利用を減らすことによって、HIVC型肝炎などの感染症の拡大を防ぐことを目的とする。注射針無料交換プログラムや、オピオイド置換療法英語版は、プライマリヘルスケアの場において安価に提供可能なプログラムである。メサドンや医療用ヘロインを用いた維持療法についてのアウトカム研究は、ハームリダクションプログラムの利用者は、過剰摂取による事故がより少ないこと、救急医療の利用回数や医療費がコントロール群に比べ少なく、就業していることが多く、薬物目当ての軽犯罪にかかわることが少ないことなどを報告している。

アルコール依存症

アルコール依存症へのハームリダクションは、欧州で実施されている節酒への治療が挙げられる。アルコール依存症は、意志の問題ではなく、コントロール障害(飲酒により社会的損失、身体損失があるのに飲酒がやめられない状態)にあるからこそ、医学的に依存症と診断される。欧州では「飲酒問題を起こさないようにする」「やめさせることよりも、治療につながり続けることが大切」「その人の健康を守ることを基本に接していくことが大切」という観点から、血液検査の肝臓の数値を指標にしたり、対象者が大量に呑めなくなる環境をつくる等の「節酒」ハームリダクションが実施されている。

ニコチン依存症

ニコチン依存症へのハームリダクションは、健康被害を低減させることを目的として、受動喫煙による健康被害の低減を目的とした禁煙政策も含まれる。喫煙者禁煙への第一ステップとして喫煙量の削減と同時にニコチン置換療法を使用するといった個別のアプローチから、できるだけ害の少ないニコチンを入手しやすくしたり、包括的なニコチン規制の枠組みを導入したりすることで、ニコチン送達製品すべてをその有害性に応じて規制するといった社会的レベルのアプローチに至るまで、数多くのさまざまなハームリダクションアプローチが提案されている。

たばこのハームリダクションアプローチの理論的根拠は、たばこやニコチンを使用し続ける人々がいるであろうことを認識されているものの、ニコチン依存がほとんどのたばこの使用の根底にある一方で、ほとんどの健康被害を引き起こすのは、たばこの煙の他の成分であり、ニコチンではないからである。健康被害のスペクトル上でさまざまなニコチン送達製品があるが、紙巻きたばこは最も危険なニコチンの送達方法の一つであり、現在では国際的に最も広く用いられている送達方法である。一方で電子たばこを利用したニコチン置換療法は、それらの中で最も害の少ないもので知られる。[2][3]

タバコに関しては、個人の問題という観点ではなく、すっていない人への副流煙の問題と環境破壊に繋がる、環境ホルモンである、ダイオキシンの社会汚染問題や、幼児や小児の発ガン性、催奇性、遺伝子破壊などの生物学的なリスクも考慮する場合。節煙というよりは、完全禁煙でなければ、達成しにくい。加熱式タバコでこの生物的リスクがなくなれば、良い。

国際状況

2010年5月21日、国際的なハームリダクション行動規律として、WHOは第63回総会において「アルコールの有害使用低減に関する世界戦略」を決議。この総会決議により、日本を含めた加盟国には、アルコール世界戦略の実施状況を3年後のWHO総会において報告する義務が課された。2003年5月21日には、WHO第56回総会において「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」が全会一致で採択されているものの、この条約は、たばこ消費の削減に向けて、広告・販売への規制、密輸対策を求める公衆衛生分野の初の国際条約であって、たばこのハームリダクションを促すための直接的な条約ではないものの、加盟国がこの条約を厳守するには、たばこのハームリダクションの推進が必要不可欠となっている。[4][5]

国内状況

近年、日本アルコール・アディクション医学会を主体として、アルコールやたばこに関するハームリダクション意見交換会が実施されている。 第51回学術総会では、フィリップモリスジャパン及びフィリップモリスインターナショナルの担当者がたばこハームリダクションについての取り組みを説明、消費者が喫煙関連疾病リスクの低い選択肢を提供することによって考えられる社会への影響について、意見交換が行われた。学術総会の総意として「電子たばこや加熱式たばこは、成人喫煙者の健康リスクを低減させ、公衆衛生にも貢献しうる」、「健康のためには禁煙することが一番だが、喫煙を続ける人がリスクの低いたばこ製品を代替品とすることは、ハームリダクションにおいて有用である」という見解がハームリダクションの提唱者で世界的権威、ジョンズ・ホプキンス大学のジャック・E・ヘニングフィールドによって示されている。[6] [7]

アルコールの有害使用低減

アルコール依存については、依然として医学的にも社会的にも大きな問題であり、平成25年に成立したアルコール健康障害対策基本法に則った有害事象の低減や、合併症としてのうつ病自殺対策はどうあるべきかなどが議論されている。

たばこの有害使用低減

喫煙を続ける成人が世界で10億人と推定されるなか、たばこのハームリダクションは、欧米の公衆衛生・規制当局などが、喫煙開始の予防や禁煙促進を補完する政策として提唱しているものの、日本ではリスクを低減させる科学的に実証されたデータが乏しいため、欧米と比べて出遅れている。日本の公衆衛生・規制当局の判断は依然と厳しいなか、フィリップモリスジャパンは自社製品のIQOSについて、毒性試験や臨床試験を含め、喫煙関連疾患発症リスクの低減を実証する科学的研究とこれまでの結果を公表。一般社団法人FAPRAでは、たばこのハームリダクションとして、電子たばこの普及推進ボランティア活動を推進している。

医学会の見解(禁煙外来)

禁煙外来に通院する患者のうち禁煙を継続できているのは3割程度である。何度も喫煙を再開してしまうニコチン依存症の患者に対しては、リスクを低減する可能性のある、ハームリダクションの電子たばこ製品・加熱式たばこ製品を支持する声は一部にあるものの、しかし現時点では医学会(禁煙外来)では、あくまで禁煙を推奨すべきとの考えが強く、たばこのハームリダクションには慎重な立場である。

典型的な批判

典型的な批判としては、ハイリスク行動や違法行為について寛容的であることは、被害低減のための第一ステップにもかかわらず、対象とするコミュニティに対して「認知されている行為である」という誤ったメッセージを送ることになってしまい、こういった対応は、その有害性を減少させることはできないという意見がある。[8][9]

認知療法では、劇的な効果は得られないものの、治療初期のイントロとしては、可能であり、次の完全なる断離治療へのファルとステップ。

長年禁煙外来で禁煙サポートをしていらした先生から見て、禁煙の成功率やそこでの難しさなどはどのようなものがありますか。

熊丸裕也先生
熊丸裕也先生 AOI国際病院 副院長/健康管理センター長

熊丸先生  そもそもたばこは周知のようにニコチンの習慣性から依存症になり、簡単にやめられない人が多いというものです。
私自身の禁煙外来では、所定の禁煙プログラムを完遂できるのは(すなわち、プログラム受診者という意味での禁煙成功者は)約6割。その後、患者をフォローアップすれば残念ながらその割合は減少していきます。実際、厚生労働省の調査によれば、禁煙治療開始9カ月後の禁煙維持率は約3割という現実があります。

つまり、社会としては、幼児からの教育と、社会環境の整備により、飲めない、吸えない、薬物の完全管理、罰則強化などでの抑止的な予防環境の構築こそが、将来への依存者を発生しないことになる。

 禁煙に成功できるか否かは非常に個人差の要素が大きく、一言で具体的な傾向を示せませんが、経験的には50代などの働き盛り世代で脳血管疾患、心疾患の発作などを経験した患者などは、禁煙に成功しやすいとの印象を持っています。しかし、どうしても禁煙する意志のない人がいる現実は、禁煙成功率の数字を見ても実際の診療の現場での経験からも明らかで、この点への対策の必要性を痛感しています。

現在、欧米ではたばこ製品に関して、リスクを低減する可能性のある製品への切替えを促すことで成人喫煙者個人、ひいては社会全体への悪影響の低減を目指す、たばこハーム・リダクションという公衆衛生上の考えが浸透し始めているなか、日本ではこの考えはまだまだ広まっていないのが現状です。この点についてはどのようにお感じになっていらっしゃいますか。

熊丸先生  現在の紙巻たばこが冠動脈疾患のリスクファクターであるなど、医学的な見地から有害性があることはもはや明らかで、喫煙者が禁煙することがベストだという点に異論はありません。

 ただ、繰り返しになりますが禁煙する意志のない人たちは少なからず存在し、紙巻たばこが長らく嗜好品の1種として存在してきた歴史の中で法的規制にも限界があります。
 このような現状の中でまず公衆衛生上優先すべき課題は、紙巻たばこの煙に含まれる発がん性物質や有害および有害性成分(Harmful and Potentially Harmful Constituents、以下HPHC)が非喫煙者におよぼす被害を回避することです。個人の嗜好の自由は尊重されるべきですが、その自由が他人に被害を与えることが容認されるべきではないのは社会的常識です。つまり、まず目指すのは、受動喫煙のリスクフリー化、より厳格に言えば受動喫煙リスクをニアリーイコールゼロにすることです。

 現在日本国内で浸透し始めているIQOSのようなリスクを低減する可能性のある製品は、これまで発表されているデータから、そこから発するエアロゾルに含まれる発がん性物質やHPHCが大幅に低減されていると報告されています。
 こうした科学的データを考慮すれば、禁煙する意志のない喫煙者の存在と受動喫煙リスク低減という問題解決のために、リスクを低減する可能性のある製品によるハーム・リダクションという選択肢を社会が有する必要性はあると考えています。

PMIは先ごろ米食品医薬品局(FDA)に加熱式たばこ・プラットフォーム1(市販化名:IQOS)を「リスク低減たばこ製品」として申請(MRTPA: Modified Risk Tobacco Product Application)しました。また、FDA自体が7月、たばこ製品に関する包括的規制計画を発表し、紙巻たばこのニコチンレベル低減の義務付けを提案し、この中では、燃焼を伴わないたばこ製品は同計画を適用しないことを明確にしました。

カム・チュアン・トラン氏
カム・チュアン・トラン氏 フィリップ モリス インターナショナル 臨床チーム マネジャー

カム氏  まず、補足させていただくと、プラットフォーム1(市販化名: IQOS)を2016年12月にMRTPA、今年3月にPMTA(市販化前たばこ製品認可申請: Pre-Market Tobacco Application)としてFDAに申請しています。この2つの申請は同時並行で審査中です。現在PMIには審査に伴う質問・照会がFDAから続々寄せられており、その対応を行っています。
 MRTPAは個別製品ごとの審査となり、承認された製品は、「リスク低減たばこ製品」として「従来の紙巻たばこよりもリスクを低減できるたばこ製品である」と明記して販売できることになります。

 一方、包括的規制計画以前にFDAは紙巻たばこの燃焼で発生した煙の中に7,000種類超の化学成分が含まれ、その中に多くの有害性成分(HPHC)が含まれる、と公式に言及しています。
 今回の包括的規制計画の内容と適用範囲を見れば、FDAが認識するたばこ製品の公衆衛生に対する悪影響は、紙巻たばこの燃焼が主であると理解できます。

熊丸先生  例えば日本の場合、医薬品の承認審査は、厚生労働省所管の独立行政法人・医薬品医療機器総合機構(PMDA)が行っていますが、近年はFDAの新薬承認時に用いられた海外の臨床試験データを取り入れて、新薬承認することが増加しています。このように厚生労働省は、とりわけ米FDAの見解を重視する傾向があります。現在、厚生労働省は加熱式たばこをはじめとするリスクを低減する可能性のある製品に対するスタンスを明確にしていませんが、FDAが示す今回の見解や今後の決定が、将来的に厚生労働省の加熱式たばこに対する公式見解に影響を与える可能性は否定できないと考えています。

今後リスクを低減する可能性のある製品で懸念される要素の1つは、非喫煙者・元喫煙者がIQOSなどをきっかけに、たばこ製品の使用を開始することです。PMIでは昨年から日本で大規模横断的疫学調査を開始し、8月の第21国際疫学学会では、国内のたばこ使用経験者1,012人のサンプルのうち、IQOSをきっかけにたばこ製品の使用を開始した割合は0.1%と発表しています。

アンジェラ・ヴァン・デル・プラス氏
第21国際疫学学会後、M3の取材に応じるPMI シニアサイエンティスト(疫学)のアンジェラ・ヴァン・デル・プラス氏

熊丸先生  現在、日本国内では2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、喫煙の規制強化に向けた動きが活発です。そのような環境の中では、たばこ製品そのものの使用者が増加する要素は極めて少なく、この観点からIQOSをきっかけにたばこ製品の使用を開始する人、たばこ製品を再開する人が増加していくとは考えにくいというのが個人的見解です。
 国際疫学学会で発表された数値に関しては、公衆衛生の観点から今後懸念しなければならないほど、大きな数字ではないと考えます。

その意味では日本でのハーム・リダクションの浸透に向け、アカデミアも含め関係当事者が果たすべき役割についてはどのようにお考えですか。

熊丸裕也先生熊丸先生  過去に国立がん研究センターが受動喫煙のがん発症リスクに関する観察研究の結果を公表していますが、それによると配偶者が非喫煙者である場合に比べ、喫煙者であると肺腺がんのリスクが約2倍と統計学的に有意に上昇すると報告されています。
 IQOSに関する受動喫煙リスクに関しても、この枠組みと同様に紙巻たばこ、IQOS、非喫煙の配偶者の3群に分けて数年の観察研究を行うことは可能だと思います。

 私自身は日本循環器学会や日本禁煙学会の関係者と個人的に意見交換する機会がありますが、多くの方は「IQOSのエアロゾル内に含まれるHPHC量が低減するというデータは承知しているが、受動喫煙者、喫煙者の長期的な疾患リスクに関するエビデンスはまだない」とお話になります。
 これは事実ですが、現在日本国内でIQOSが急速に普及している現実がある以上、疾患リスク低減のエビデンスがないから加熱式たばこ、リスクを低減する可能性のある製品について議論しないのではなく、むしろ学会側が積極的にエビデンスを確認していく必要があるのではないでしょうか。

 喫煙者本人のリスクに関しても、いま私がお話しした受動喫煙の検討の場合と同じ3群の設定で、がんに限らず、喫煙が関係することが明らかな心血管疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などのリスクについて5~10年程度の観察研究を行う意味はあると思います。
 5年程度で一定の傾向が認められれば、その結果を社会に還元していくということが重要だと思います。

カム・チュアン・トラン氏カム氏  現在PMIでは、日本の成人IQOS使用者と成人紙巻たばこ喫煙者合わせて4,000人を対象に、市販後コホート研究が進行中です。
 同時に疾患リスクに関する信頼性の高い数学的モデルを用意し、リアルワールドデータをこのモデルに随時フィードバックし、評価しています。こうしたデータはFDAへの申請でも求められており、数十年という長期の観察研究を行わなくとも信頼性のあるデータを公表できると考えています。

加熱式たばこ「プラットフォーム1」のリスク低減可能性についての科学的実証

 フィリップ モリス インターナショナル(PMI)は、紙巻たばこから加熱式たばこに切替えることで、喫煙関連疾患を引き起こすリスクが低減するかどうかを実証するために、広範囲な科学的研究を続けています。

加熱式たばこ「プラットフォーム1」の仕組み

 紙巻たばこの喫煙は依存性があり、様々な重大疾患の原因となっています。
 紙巻たばこに火をつけると、燃焼温度は800度以上になります。この燃焼による高温で、多くの化学反応が生じ、有害性成分を含む数多くの化学物質が発生します。

 一方、加熱式たばこ「プラットフォーム1」は、内蔵されているマイクロチップにより正確に温度をコントロールし、たばこ葉を燃やさず300度以下で加熱することで、紙巻たばこと比べて、有害性成分の量を低減しています。

有害性成分の低減

 機械での成分測定によると、紙巻たばこ(実験用標準紙巻たばこ(3R4F))の煙に含まれる有害性成分のレベルを100%とした場合に、加熱式たばこ「プラットフォーム1」から発生する蒸気に含まれるレベルは、平均して90%以上低減していることが分かっています。

出典:PMI Research and Development ※カナダ保健省の喫煙方式(1回の吸い込み55mL、1回の吸い込み2秒、次に吸い込むまでの間隔30秒)でエアロゾルを採取1本ごとの比較。ニコチン、グリセリン、全粒子状物質は低減の計算から除外しました。
出典:PMI Research and Development ※カナダ保健省の喫煙方式(1回の吸い込み55mL、1回の吸い込み2秒、次に吸い込むまでの間隔30秒)でエアロゾルを採取1本ごとの比較。ニコチン、グリセリン、全粒子状物質は低減の計算から除外しました。

有害性成分への曝露の低減

 さらに、日本の成人喫煙者160名に被験者として参加してもらった曝露低減の臨床試験によると、紙巻たばこの喫煙を続けた成人喫煙者と比較して、加熱式たばこ「プラットフォーム1」に切替えた成人喫煙者は有害性成分への曝露が大幅に低減しており、試験期間中禁煙した成人喫煙者の低減度合と近似していることが分かっています。

 出典:PMI Research and Development(クリックで拡大します) Clinicaltrial.govに登録: NCT01970995
出典:PMI Research and Developmentクリックで拡大します) Clinicaltrial.govに登録: NCT01970995

 ただし、長期的臨床試験を現在継続中であり、このデータだけで、リスク低減を示唆あるいは主張することはできません。

ニコチン薬物動態試験

 さらに、紙巻たばこの代替として、製品が成人喫煙者に受容されるかどうかを測るために、ニコチン薬物動態試験も実施しました。
 紙巻たばこと加熱式たばこ「プラットフォーム1」をそれぞれ1本ずつ使用してから計測した、血中最大ニコチン濃度とそこに達するまでの時間は、非常に近似していることが見てとれます。 また、24時間の経過の中で血中に曝露されたニコチン総量についても両製品は近似しています(曲線下の血中薬物濃度面積として示されます)。

出典:PMI Research and Development Picavet P et al. Comparison of the pharmacokinetics of Nicotine following single and Ab libitum use of a Tobacco Heating System or Combustible Cigarettes, Nicotine Tob Res 2016 May 5 Clinicaltrial.govに登録: NCT01959607
出典:PMI Research and Development Picavet P et al. Comparison of the pharmacokinetics of Nicotine following single and Ab libitum use of a Tobacco Heating System or Combustible Cigarettes, Nicotine Tob Res 2016 May 5 Clinicaltrial.govに登録: NCT01959607

 

まとめ

 すべての臨床試験が完了しておらず、これらのデータのみで加熱式たばこ「プラットフォーム1」の使用者のリスク低減を断言することはできません。しかし、これらは紙巻たばこに比べてリスクを低減する可能性を示すものであり、加熱式たばこ「プラットフォーム1」はリスクを低減する可能性のある製品であると考えています。

RRP(リスクを低減する可能性のある製品)は、紙巻たばこの喫煙を継続した場合と比較して、同製品に切替えた成人喫煙者にとって害のリスクが少なくなるか、少なくなることが見込まれるか、又は少なくなる可能性のある製品を指すものとして私たちが使用している言葉です。私たちのもとには、開発、科学的評価、市販化といった異なる段階にある様々なRRPが存在します。私たちのRRPはたばこ葉を燃やさないので、紙巻たばこの煙に含まれる量と比較して、発生する有害および有害性成分ははるかに少なくなっています。

 

Dr.堤より
 これは現在すでに、喫煙習慣になっている人へのアプローチであり、これとは別に、これから喫煙者にならないようにするための、社会環境の構築、公共エリアの完全禁煙、罰則強化は若年者へのアプローチとしてより、将来の喫煙者をなくすために、必要な処置が法的な整備だ。