花粉症 なくせる?

参考:2018年1月31日(水)配信 読売新聞

スギ以外が原因も15%

Q 花粉症の季節が近づいて来てゆううつ。

ヨミドック 春にかけてはスギの花粉症ですね。いまや日本人の4人に1人がスギ花粉症と言われています。

Q 昨年の衆院議員選挙で、「花粉症ゼロ」が公約の政党があったよ。スギ花粉症は本当になくせるのかな。

ヨ 花粉が飛ばないスギの植林が始まっていて、すべて植え替えれば可能かもしれません。しかし、森林面積に占めるスギ人工林は約450万ヘクタールで全体の18%を占めます。植え替えには相当の年月を要するでしょうね。

Q 今すぐ何とかできないの。

ヨ 実は日本でもスギ花粉症がほとんどない地域もあります。沖縄県や、北海道の道北、道東地方にはスギ林が極めて少ないため、スギ花粉症を発症する患者もいません。

Q えっ! 患者にとっては夢のような場所じゃない。

ヨ ただし、別の花粉が原因の花粉症を発症することがあります。北海道ではシラカバやハンノキ、沖縄ではサトウキビ、モクマオウなどが原因になります。本州でも様々な花粉が一年中飛んでいて、スギ以外が原因の花粉症患者も日本人の約15%に上ります。

Q 簡単にはいかないね。

ヨ 現実的な対応としては、アレルギー反応を抑える抗ヒスタミン薬を飲む治療が中心になりますが、基本的に花粉が飛ぶ時期に飲み続ける必要があります。スギ花粉症は、3~5年かけてアレルギーの原因物質を少しずつ体に入れる「アレルゲン免疫療法」が保険で受けられます。この治療法では数回の注射だけで済む薬の臨床試験が国内で始まっています。

Q スギ花粉症は薬で治療するしか方法はないの。

ヨ 順天堂大学などが、地域の花粉飛散量を予測したり、撮影した目の画像で結膜炎の重症度を教えてくれたりするスマートフォン用の無料アプリ「アレルサーチ」を開発し、近くリリース予定です。これを活用し、花粉が多い日はマスクなどで予防したり、あらかじめ薬を飲んだりすると良いのでは。工夫して対処することが大切です。

(石塚人生/取材協力=大久保公裕・日本医科大学耳鼻咽喉科主任教授、猪俣武範・順天堂大学眼科助教)