日歯、実態に即した算定に賛同

■日歯、実態に即した算定に賛同
 手術での歯科麻酔薬を議論
 ―中医協総会

中医協総会が1月10日、厚労省内で開催され、歯科の麻酔薬の算定について議論を行いました。
厚労省は歯科における局所麻酔について、「歯科診療報酬において手術等に伴い麻酔を行った場合の薬剤料が技術料に包括されているため算定できないものが多い」「その際に使用される麻酔薬の量についても患者の状態や歯種等により異なるものの、抜歯等の第9部『手術』の項目で麻酔薬の使用量が多い」などの課題を挙げ、同項目において用いる歯科麻酔薬の薬剤料を使用実態に即して算定できるようにすることを提案しました。


日歯常務理事の林正純委員は、歯科は処置、手術、歯冠修復や欠損補綴等で麻酔薬剤料が包括されている項目が多く、特に手術では2本以上カートリッジを使用するなど、元々技術料の低い歯科において不採算性が深刻な現状を詳説。また診療行為における明細書も包括により記載がない場合があるとして、診療現場での混乱を説明しました。
その上で、「歯科用麻酔薬は、国民に安全・安心な歯科診療を提供する上で必要不可欠。使用実態に即して算定できるよう事務局案に賛同する」と述べた。
◇ ◇ ◇
この日は、厚労省より令和2年度診療報酬改定に向けた「これまでの議論の整理(案)」が提示されました。項目立てについては、昨年12月に取りまとめられた同改定の基本方針に即しており、歯科関係では「患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現」の中に、「口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応の充実、生活の質に配慮した歯科医療の推進」として、歯科外来診療の充実等に向けた各種見直しの他、▼重症化予防の取組の推進▼感染症対策、薬剤耐性対策の推進―などにも関係の記載が盛り込まれました。


 

■総額33億円を計上 市町村の歯科疾患対策強化
 ―令和2年度歯科保健関係予算案

令和2年度の政府予算案が昨年12月20日、閣議決定され、厚労省医政局歯科保健課予算は総額で32億4,700万円に上り、このうち「歯科口腔保健・歯科保健医療の充実・強化」として11億8千万円が計上されました。
前年度予算の1.5倍の規模となった大項目「歯科口腔保健・歯科保健医療の充実・強化」には、平成28年度に新設された「新しい日本のための優先課題推進枠」が活用されており、「災害医療体制の充実」として令和2年度限定で計上された「災害時歯科保健医療提供体制整備事業」(4億7千万円)を合算すると16億5千万円になります。
特に、健康寿命の延伸に向けた歯科口腔保健を推進するべく実施している「都道府県等口腔保健推進事業」(6億461万2千円)は前年度から倍増。地域間の格差解消等の観点から特に必要な市町村における歯科疾患対策や歯科口腔保健の推進体制の強化などに支援が行われます。
その他、新規施策として▼「歯科口腔保健医療情報収集・分析等推進事業」(7,247万9千円)▼「歯周病予防に関する実証事業」(9,624万9千円)▼「ICTを活用した医科歯科連携の検証事業」(3,106万4千円)▼「歯科技工士の人材確保対策事業」(1,511万6千円)―などが盛り込まれました。
詳報は、日歯広報第1742号(1月15日付)に掲載。
 

■12歳児のDMF歯数0.7本
 ―令和元年度学校保健統計調査

令和元年度学校保健統計調査の速報が昨年12月20日、文科省より公表され、喪失歯及び処置歯数を含む12歳の永久歯の一人当たり平均むし歯(う歯)等数は0.70本で、平成30年度より0.04本減少し、過去最低を更新した。昭和59年度の調査開始時の4.75本以降、減少を続けています。
0.70本の内訳は、喪失歯0.01本、むし歯0.69本(処置歯0.45本、未処置歯0.24本)。平成30年度は喪失歯0.01本、むし歯0.73本(処置歯0.47本、未処置歯0.27本)で、30年前の平成元年度は喪失歯0.04本、むし歯4.26本(処置歯3.05本、未処置歯1.21本)でした。
むし歯の罹患率は幼稚園(5歳)が平成30年度の35.10%から31.16%に、小学校(6〜11歳)が45.30%から44.82%に、中学校(12〜14歳)が35.41%から34.00%に、高等学校(15〜17歳)が45.36%から43.68%にそれぞれ減少。全ての学校段階においてピークだった昭和40〜50年代より減少傾向が続いています。
むし歯の罹患率における処置完了者と未処置歯のある者の割合は、幼稚園が処置完了者12.00%、未処置歯のある者19.15%(平成30年度13.60%、21.50%)、小学校が23.08%、21.74%(同23.07%、22.23%)、中学校が19.78%、14.22%(同20.41%、15.01%)、高等学校が26.36%、17.33%(同27.11%、18.25%)でした。処置完了者の割合は、8歳以降は未処置歯がある者の割合を上回っています。また、未処置歯のある者は、全ての学校段階で昭和23年度の調査開始以降、過去最低でした。


 

■個別指導1,332件 前年度比18件増
 ―平成30年度指導・監査の実施状況

平成30年度における保険医療機関等の指導・監査の実施状況が昨年12月19日、厚労省より公表され、歯科における個別指導は保険医療機関等が前年度より18件増の1,332件、保険医等が1,190人増の2,993人でした。
新規個別指導は保険医療機関等が25件減の1,533件、保険医等が122人減の1,853人で、集団的個別指導は266件減の4,705件。適時調査は、前年度の10件から11件に増加した。監査は、保険医療機関等が前年度から5件減の28件、保険医等が11人減の48人に実施しました。
保険医療機関等の指定取消等は7件減の12件(指定取消7件、指定取消相当5件)、保険医等の登録取消は1人減の12人(登録取消12人)でした。主な取消理由としては、架空請求、付増請求、振替請求、二重請求といった不正請求が大半を占めました。


 

■歯科診療所6万8,507施設、前月比4施設減
 ―医療施設動態調査 令和元年10月末概数

医療施設動態調査の令和元年10月末概数が昨年12月24日、厚労省より発表され、歯科診療所は前月から4施設減の6万8,507施設、病床数は1床減の56床でした。
また、歯科診療所の主な開設者別施設数は、個人が62施設減の5万3,077施設で、医療法人が57施設増の1万4,824施設でした。