あさイチ 「データで変わる!?認知症介護」【4月11日放送】

参考:04月11日(月)08時15分~09時55分/NHK総合

認知症  認知症の母親を介護する家族を取材しました。記憶が長く続かず、薬を飲んでもすぐ忘れてしまうなどのようすが見られました。人工知能のノウハウを生かした行動科学・脳科学的取り組み、住まいの形から症状を改善する取り組みが注目されています。 認知症介護がラクに!  認知症の母親の介護を行う主婦を取材しました。川田春子さん(仮名)は80歳の母親の介護を行っており、会話では過去と現在を混同し支離滅裂になるといいます。同じことを聞いてくると返答するのが面倒になってしまう、昔のことを話し出すと否定してかかってしまうなどと答えました。静岡大学の研究室から、認知症介護に情報学の研究を生かす取り組みを紹介しました。人間の感情は日々触れるもので決まるとの研究から、認知症患者への接し方を指導しています。会話に否定や命令が含まれると患者に対抗意識が生まれてしまう、会話にこれらの言葉を含めないよう気をつけるといったポイントを紹介しました。  認知症患者への接し方についてトーク。健常者でも繰り返し否定されれば感情的になるなどと話しました。会話や接し方を通じて認知症の症状を緩和する取り組みは「ユマニチュード」と呼ばれています。 ユマニチュード  認知症ケアを言葉で行う「ユマニチュード」の提唱者、イヴ・ジネストさんに介護者を指導してもらいました。国立病院機構東京医療センターの本田美和子さんは日本での指導を行っています。同じことを繰り返し聞いてくる場合には、否定せずに「ありがとう」などの言葉を使って一度受け止め、それから相手の好きな話題などにからめて別の話題に展開していくとよいといいます。  患者の昔好きだったもの、会話に出すと落ち着くものを把握しておくことも重要といいます。イヴ・ジネストさんに認知症の母親に実際に会ってもらい、会話のポイントを実践してもらいました。ポジティブな言葉を積み重ねる、近くで視線を合わせて触れながら会話するなどのポイントを押さえて会話することで記憶の混乱を防ぐことができるといいます。  付き添った介護師の林沙美さんは、母親が突然食べ物を放り投げ出すと叱らずに「成田山では節分に豆を投げる」などと会話をつないで対応しました。2時間の会話では、行動が積極的となり自ら食器を片付けるなどの行動がみられました。 1週間後  認知症の母親に接する方法「ユマニチュード」を指導してから1週間。再び訪ねると親子の関係に変化が見られました。昔の記憶を持ち出したところで、奥さんは昔のひな祭りの記憶にちなんだケーキを持ち出して話題をすり替えました。他にもほめ続けてポジティブな感情を高める会話は、慣れると手足や髪にボディタッチしながら感謝の言葉をかけるなど、自然に行えるようになったと答えました。  認知症患者への接し方「ユマニチュード」を振り返ってトーク。会話による感情の誘導は、行動の予測のつかない子どもを誘導する方法とも共通しているなどと話しました。その後の追跡取材では、花見のため外に出るようになった、笑顔を浮かべることも増えたと紹介しました。ユマニチュードは話す方法の他にも見る、触れるなどの動作にもポイントがあるといいます。  認知症患者への接し方「ユマニチュード」について、看護師の林沙美さんに実演してもらいました。話をしたいときには「壁などをゆっくり3回ノックする」。約束事として決めておくと、話しかけても気付かない時などに有効だといいます。「見る」動作は目の前まで近づいて眺めに視線を合わせる、「触れる」動作は飛行機の離陸・着陸をイメージして安心感を与えるなどと紹介しました。  認知症介護についての視聴者からのお便りを紹介。毎日行うのは苦痛との声には看護師が答え、患者と接するための技術と割り切って行う、続けることで行動が改善され双方の負担が減っていくと答えました。続いては住環境からの取り組みです。 神奈川・藤沢市  続いて神奈川・藤沢市の介護施設から、生活環境で認知症を改善する取り組みを紹介。施設内には形や大きさの異なる椅子や机が雑多に置かれ、物につかまって歩けるようにすることで自発的に動く手助けをしているといいます。ソファも低めのものを使い、立ち上がる動作が筋力トレーニングになるようにしています。  取り組みでは要介護度の進行を防ぐことに成功、4から1に改善した例もみられました。神奈川・藤沢市の介護施設の取り組みを、静岡大学の研究室に分析してもらいました。古い家具などは見る者に快適感を与え、行動する意欲を高めているといいます。  認知症を緩和する生活環境についてトーク。昔のものを残しておくほかに、映像や音声を流すことでも安心感を得ることができると紹介しました。 視聴者からのお便り  真剣に向き合うと腹が立つので冗談ぽく気楽に話をすることをすすめる介護福祉士など視聴者からのお便りを紹介。竹林氏は皆のいろいろな経験をデータで蓄積すると共有できるようになると話しました。 医師への伝え方  每日怒鳴り散らして困るなど焦りを伴う患者の家族の訴えに対し、専門医師は医療で治療可能なことを知るために個人史、具体的な症状、病歴、薬、飲酒歴など必要な情報がほしい、特に症状の出る時間帯の情報が重要と話しました。 問診データバンク  インターネット上でだれでも見られるよう開発中の問診データバンクを紹介、医師とのコミュニケーションを円滑に進められるような取り組みに繋げています。  開発中の問診データバンクについてスタジオトーク。浜島さんは、こういうマニュアルになったらすごくいいと思うと話しました。竹林氏はインターネットはプライバシーの問題をクリアできれば色んな症例が取れ、医師も含めてそれぞれが学ぶ世界が作れると話しました。人の名前など何度もきいてくる認知症の母にカードを作って安心させたなど視聴者の意見を紹介。専門医師はケアをしている人のケアの取り組みが重要と話しました。司会は、家族会が全国にあり共有することで楽になった人も多くいると伝えました。