幸福感、右脳の構造で強弱…京大グループが解明

参考:2015年11月24日 (火)配信読売新聞

幸福を強く感じる人ほど、右脳の後部内側にある「楔前部けつぜんぶ」と呼ばれる領域が大きいことを、京都大の佐藤わたる特定准教授(脳科学)らの研究グループが解明しました。  これまで快感や不快感を感じた際に、楔前部が活動することは知られていましたが、幸福感と大きさに関係があることが分かったのは初めてです。論文は20日、英科学誌「サイエンティフィックリポーツ」(電子版)に掲載されました。  研究グループは、10歳代~30歳代の男女51人に対し、楔前部の体積を磁気共鳴画像(MRI)で測定。一方で、心理学分野で確立されている幸福度の測定テストを実施しました。テストは、他人に褒められた際の快感の強さや、自分の存在意義の大きさなどを1~7の数字で答えると、幸福の強さを数値で表すことができます。  研究グループが、楔前部の体積とテスト結果を分析したところ、幸福感が強い人ほど楔前部が大きく、弱い人ほど小さいという比例関係が明らかになりました。楔前部の詳しい機能は明らかになっていませんが、大きさは環境によって変化するといい、佐藤准教授は「楔前部の大きさの変化で治療の効果を確認できれば、うつ病など精神・神経疾患の有効な治療法の開発に役立つ可能性がある」と話します。幸福増進プログラムの開発や、異なる国や民族間での幸福度の比較研究への応用も期待できるといいます。