Lesson267

これはいいことだ!!喫煙率10%台前半に
厚労省が数値目標 健康づくりとがん対策



喫煙率10%台前半に 厚労省が数値目標 健康づくりとがん対策

 厚生労働省が2013年度から22年度までの次期健康づくり計画に、成人の喫煙率の数値目標を明記する方針を決めたことが23日、分かった。10%台前半で調整しており、09年の23・4%(国民健康・栄養調査)と比べると、半分に近い値となる見通し。併せて今後5年間の次期がん対策推進基本計画にも目標値を盛り込む方針だ。

 具体的な目標値は、1月末にも公表される10年の国民健康・栄養調査で、習慣的な喫煙者のうち「たばこをやめたい」と答えた人が全員禁煙すると仮定し設定。09年調査を基にすると目標値は約15%となるが、10年はたばこ値上げの影響などで喫煙率が下がる一方、約34%だったやめたい人の割合は40%前後になるとみられ、目標値は10%台前半となる見通しだ。 厚労省は過去にも、健康づくり計画やがん対策推進基本計画に、喫煙率の数値目標を設けようとしたが、たばこ業界を中心とした反対の声が根強く、断念した経緯がある。このため正式決定までには曲折も予想される。

 成人の喫煙率は03年には27・7%だったが減少傾向が続いている。09年の男女別喫煙率は男性38・2%、女性10・9%。

 厚労省は禁煙や分煙の意識が高まっていることから、今回は数値目標設定に理解が得られると判断した。2月1日に開かれるがん対策の協議会に具体的な目標値を提示する予定。パブリックコメント(意見公募)などを経て、4月以降に二つの計画を正式に策定したいとしている。

 日本たばこ産業(JT)は「喫煙するかしないかは個人が判断することで、国が介入すべきではない。喫煙率の減少が、がんによる死亡率の減少につながるかどうかも疑問だ」として、国による数値目標設定に反対の意向を示している。


2012年1月23日 提供:共同通信社