子どもを裏切るなよ! 
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                   このブログを読む前に、このタイトルが単数形すなわち、子どもたちではなく、子どもになっていることが大切だからと忠告しておく。
                   私のところへやってくる多くの人が、医療者を目指したきっかけを語る。自分が医者になたきっかけは、看護師になったきっかけは、途上国で貧しい人たちのために医者をしたかった、看護師をしたかったからだと。
                   翻って、現在は、家族を持ち、どっぷりその日本医療の世界につかり、あるいは結婚して、はたまた、親の健康状態がよくなくて、、、。そこはさまざま理由があるわけだ。
                   そういえば、私は長男が生まれたとき、月齢3ヶ月までその手に抱けなかった。次男のときも然り。うちの親は、常に瀕死の時に私はせっせと海外で自分の父親ではなく、他人を助けていた。
                   まあ、何でもいいけど。そして。大方の人たちは私にこう聞いて来るんだ。「なぜ、海外で医療を始めようと思ったんですか?」
                   それは今、日本で流行の私の”個人情報”ですからと、言おうと思うが、根が優しい私は丁寧に応えてあげる。本当は、なぜ私がこれをはじめたかよりも、なぜあなたがそれを始めなかったのか!それが問題なんだ。
                   多くの人間が医療者を目指すのは10代でしょ。ほとんどの人がそうだ。
                   まあ、どんな夢だって10代に持つことが多いんじゃない?
                   私はそういう輩に最近はこう言う訳だ。
                    「あなたね、10代の自分の夢をかなえてあげなよ。」
                    「今あなたが、それをできるのにしていないということはね、10代の頃の自分自身の夢を裏切っているよ。」
                    「10代の頃の自分は、お金のことや地位のことなど眼中になかったろ?なぜ、お金を少し稼ぐとそう言うんだ?」
                    「10代の自分を裏切った自分は、自分をこころのそこで信じることができなくなるよ。」 
                    「またそうやって、今がんばっても将来の自分を裏切るんだろ?」
                    「そうやって、裏切り続けて一生を終えるわけだ。うらやましいね!!」
                   おおくの人に言いたいのは、世界中のすべての人が疑っても、だめだといっても、できないとあざ笑っても、せめてね、自分だけは信じてあげなよ、自分自身を、自分のことを。
                   自分の夢は、自分だけの宝箱じゃないのかな?それを開けてみなよ。たぶん、すごいものが眠っていると思う。
                   私は今までもあちこちで、子どもたちに夢を!というスローガンを聞いてきたが、、。 
                   その前に!!!
                   まず、てめえの夢をかなえろ!お前が、まだ若く、純粋で、損得など計算できもしなかったあの頃持ったその夢を、それをかなえてあげろ!そんな純粋な子どもを裏切るなよ!いい年になった大人が、裏切ったり、だましたりするなよ!
                   あなたが、最も大切にしなければいけない若者は、ほかの誰でもない、子どもの頃のあなただろ?
                  ※本記事は、2013年10月14日のブログ『発展途上国の子供を救え!小児外科医吉岡秀人の戦い』で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。