ホタルイカで脂肪肝改善 富山短大、香川大が確認
 

 富山県の特産として知られるホタルイカが脂肪肝の改善に効果があることを、富山短期大学と香川大学などの研究グループが初めて確認、26日に発表した。

 ラットにホタルイカの粉末を混ぜた餌を2週間与え続けた結果、肝臓の脂質が約3分の1減少し、血中の脂質も低下。遺伝子を解析した結果、脂質の合成に関係する遺伝子の量が減少した。

 一方、スルメイカを混ぜた餌を与えたラットの肝臓の脂質は約1割の減少にとどまった。

 イカは脂質を下げる作用があるタウリンを含むが、ホタルイカの栄養についての研究例はほとんどない。富山短期大学の竹内弘幸(たけうち・ひろゆき)准教授(食品学)は「ホタルイカから、肝臓や血中の脂質を低下させる新たな有効成分が見つかる可能性もある」としている。

 ホタルイカは全身が青白く光ることから名付けられた小型のイカ。3〜6月ごろの日本海側で主に水揚げされ、沖漬けなどの加工品にされるほか、刺し身やボイルでも食べられる「春の味覚」。

 5月に東北大で開かれる日本栄養・食糧学会であらためて発表する。

2012年3月27日 提供:共同通信社