パパインとはパパイアに含まれているたんぱく質分解酵素のこと。堅い肉をパパイアの果汁に2−3時間漬け込んでおくと酵素の働きでやわらかくなる。肉料理と一緒に食べれば、肉のたんぱく質の分解を助けて消化を促進する自然の消化剤というわけだ。
胃腸の負担を減らしてくれるため、「胃腸の働きが衰えてきた高齢者や体の弱っている人にはとてもいい」(国立健康・栄養研究所名誉所員の板倉弘重医師)。このほか、筋肉にたまった乳酸の分解を促し、疲労回復を助ける働きもあるという。
また、パパイアはビタミンCが豊富で、カロリーはバナナの半分と低いのも特徴。肌を作るもとになるアミノ酸を効率よく吸収できるようにしてくれることから、美容と健康を気遣う女性にもいいという。
ただ、独特のにおいが苦手という人も少なくないはず。米国野菜・果物生産大手の日本法人であるドール(東京・千代田)によると、「最近増えているフィリピン産のものなら、においが少なく、価格もスーパーで1個300円前後と手ごろ」とのこと。半分に切って種を取り除いた果肉にレモン汁をふりかけるほか、果肉を切ってヨーグルトにまぜると、においが弱まって食べやすい。
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