■平成23年国民健康・栄養調査
日本歯科医師会地域保健・産業保健担当常務理事 佐藤 保
平成23年国民健康・栄養調査の結果の概要が12月6日、厚労省より公表された。この調査は、国民の身体的状況、栄養摂取量及び生活習慣の状況を明らかにして、健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的としたナショナルデータである。調査結果の詳細は今後示されるが、今回の概要版では、第1章の「食生活に関する状況」〜第8章「健康寿命や地域のつながりに関する状況」までが示されている。
「歯の健康に関する状況」は7章で、(1)入れ歯の使用状況(2)歯科健康診査や専門家による口腔ケアの受診頻度及び(3)咀嚼の状況の3点について概要が示された。
調査結果によれば、食事の時に、いつも入れ歯を使っている者の割合は、70歳以上60.1%で、歯科健康診査や専門家による口腔ケアの受診頻度は「半年に1回以上」と回答した者の割合が21.9%であり、「1年に1回程度」と回答した者の割合が26.5%、さらに、何でもかんで食べることができる者の割合は、40歳代をピークに年齢とともに低下するものの、70歳以上で84.4%が何でもかんで食べることができると回答している。
今後、他の要因との比較を行うとともに、今回結果のより詳細な検討が必要であると思われる。
2012年12月6日
提供:日本歯科医師会地域保健・産業保健担当常務理事 佐藤 保様