スギ花粉 飛散やや早め…三重
 

元旦からすでに、鼻水が少しづつ出始めている状態なら、
今から抗アレルギー薬を毎日、予防で少しづつ飲みましょう


 昨春の1.5〜2倍 三重大元准教授観測

 今季のスギ花粉の飛散開始は2月10日頃で、平年よりやや早め――。

 津市内のスギ花粉を長年、定点観測している三重大学元准教授で、耳鼻咽喉科「ゆたクリニック」(津市修成町)の湯田厚司院長(49)=写真=が、県内のスギ花粉飛散予想をまとめた。今季は、昨春の1・5〜2倍の飛散が見込まれるといい、早期の対策を呼びかけている。

 湯田院長は三重大に勤務する傍ら、県林業研究所の協力を得て、20年以上にわたり、津市白山町でスギの木約70本を定点観測。一昨年に大学を退職後、クリニックを開業した湯田院長は、昨春から自費でホームページを作り、ライフワークとして飛散予想や、主な飛散期間である2〜4月の毎日、飛散情報を提供している。

 今季は、雄花がやや多く着いているほか、昨夏の気温が平年より高めでスギの生育が良いことなどを踏まえ、スギ花粉の飛散量は、ほぼ平年並みだった昨年より、1・5〜2倍の飛散量と予想。また、秋の気温が低いと飛散時期が早まる傾向にあるが、昨秋の気温が平年より低かったため、やや早めの飛散になると見ている。ピークは2月下旬から3月上旬で、4月からはヒノキ花粉が飛散する。

 さらに、スギ・ヒノキがある山と平野部の距離によって飛散量が異なるとされ、県内では今季も北部、南部よりも津、松阪市といった地域の飛散量が多い見込みだ。

 湯田院長は「花粉の飛散開始直前から薬を使う、初期療法が効果的」と説明。屋内に入り込んだ花粉はなかなか消えないといい、「2〜4月の間は洗濯物を外に干さず、中干しすることが大切」とアドバイスしている。
 今年の飛散予報は2月1日から4月末までの予定で、ゆたクリニックホームページ(http://yuta-clinic.jp)から閲覧できる。

2013年1月12日 提供:読売新聞