C型慢性肝炎治療薬テラビック錠、重篤な感染合併症に注意
 

医薬品医療機器総合機構は医薬品の適正使用に関する情報として、C型慢性肝炎治療薬の「テラビック」(一般名:テラプレビル)について、製造販売元の田辺三菱による注意喚起文書をホームページに掲載した。

 ペグインターフェロンアルファ‐2bとリバビリンとの3剤併用療法の際には、臨床症状を十分観察すると共に、感染症のマーカーとなる白血球分画測定、CRP値のモニターによって感染症を早期発見し、異常が認められた場合には投与中止、抗菌薬投与などの処置を行うよう求めている。

 テラビックは2011年11月の発売から昨年11月までの約1年間で患者7952例に使用。このうち70例で重篤な感染症が報告されている。特に敗血症などの重篤感染症発現例では、高齢者や経口ステロイド投与が行われている例があったという。

 専門家の意見として、発熱、倦怠感、咳など、通常と異なる臨床症状が認められたら、速やかに主治医の診断を受けるよう患者を指導するよう促している。また、一般的に高齢者や経口ステロイドを併用する患者は免疫機能が低下するため、特に感染症の発現に留意すべきことも指摘した。

2013年2月27日 提供:薬事日報