結局、中年、老年期に発作を起こし、脳梗塞、心筋梗塞で、寝たきり化、車椅子化して、介護医療費を多く消費する人が減らない。
まわりまわって、保険料から、または、国費負担が増えて、消費税が上がる・・・・・・・
自分の穴は自分で拭け!!!!!と言いたくなる、健康おたくの自分がいる。
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医療費太る 減らない「患者」病む財政
対象者5千万人超 年250億円の国費投入
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メタボ健診、医療費太る 減らない「患者」病む財政
ヘルスノミクス(6)
東京・霞が関の経済官庁に勤める田中啓二さん(仮名、50)は健康診断のたびに「太りすぎ」と判定される。夕食の時間もなく、深夜にコンビニ弁当をかき込む。「体に良い生活でないのは分かっている」。しかし、診療所で健康指導を受けたことはない。「本当に効果があるんですか」
厚生労働省は2008年から中高年の糖尿病や高血圧などを予防し、医療費を減らす目的で「メタボ健診」を導入した。
対象者は5千万人超で、年250億円の国費が投入されている。
■微々たる体重減
学習院大学の鈴木亘教授らが計量経済学の手法で分析したところ、健診で保健指導の対象になった人の体重減少率は年0.5〜0.7%で、仮に体重70キログラムなら350〜490グラム。一般的な食事1回分に満たない。鈴木教授は「期待した政策効果はなかった」と手厳しい。
予防医療に一定の効果があるのは確かだが、メタボ健診の場合、保健指導を受ける義務やインセンティブ(誘因)がなく、そもそも対象者の84%が指導を受けていない。
「まだこんなにのまないといけないのか」。東京都内の大手製造業に勤める佐々木真一さん(仮名、30)は処方された錠剤の束を見て、ため息をつく。ストレスや不規則な生活から5年前にうつ病と診断された。
■不必要でも処方
「うつは心の風邪」「気軽に病院へ」。厚労省や製薬会社は00年前後から、メンタルヘルス対策に力を入れ始めた。だが、独協医科大学の井原裕教授は「今の医療現場は必要のない人にまで薬を出している恐れがある」と警告する。
井原教授は「薬に頼らないうつ病診療」を掲げる。患者には睡眠など生活の見直しを迫り、半分は薬なしで治療できるという。欧米では、症状が軽い患者は抗うつ薬を飲んでも「偽薬」程度の効果しかないとの研究もあり、実際に英国は薬への依存を見直し始めている。
医者が処方する薬で症状が改善する患者は多いが、ストレスや生活習慣など本質的な原因を放置することで、逆に治癒が遅れるケースもある。医者が病気をつくる「医原病」のパラドックスだ。
時代と共に移ろう健康の概念。ヘルスノミクスに終着点はない。
医科歯科通信記者 氏