遺伝子異常なくてもがんに iPS使い解明、
京大 新たな治療法開発に道

いきているということは、遺伝子だけで、すべての可能性が規定されるのでもなく、いきていく中でのストレスによって、
STAP細胞のごとく、若返ること可能で、ストレス自体も生きる上での糧ということ?

 遺伝子の異常が原因にならないがんがあることを京都大iPS細胞研究所などのチームが人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った研究で明らかにし、13日付の米科学誌セル電子版に発表した。

 がんは遺伝子異常が積み重なってできると考えられている。今回形成されたがん細胞は遺伝子異常がなく、遺伝子を制御する「エピゲノム」という調整機能が変化していた。

 チームの山田泰広(やまだ・やすひろ)教授は「形成の仕組みは不明だが、エピゲノムをコントロールすることで、新しいタイプの治療法開発につながる」と話す。

 チームはiPS細胞を作る際に、体細胞をさまざまな細胞に変化する能力を持つ受精卵のような状態に戻す「初期化」の過程に注目。

 初期化がうまくいかないと、がんのような細胞ができることがある。マウスの体内でiPS細胞を作る途中、初期化をやめたところ、さまざまな組織にがんができた。このうち腎臓にできたがん細胞には、遺伝子異常が見つからなかった。

 さらに、このがん細胞から作ったiPS細胞を腎臓に変化させると正常な腎臓になったことからも、がん細胞には遺伝子異常はないとみている。

 チームによると、一部の小児がんは、他のがんに比べ遺伝子異常が少ない傾向があると報告されており、今回形成されたがん細胞も小児がんの一つの腎芽腫(じんがしゅ)に似ていた。

2014年2月14日 提供:共同通信社