【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は5日、糖分の摂取量に関する指針案を発表、肥満や虫歯の防止のため総エネルギー摂取量の5%未満に抑えるべきだと提言した。平均的な大人の場合、1日約25グラム、ティースプーン6杯分の砂糖に相当するという。
先進国での平均摂取量を大幅に下回るとみられる。指針案は今後、インターネットなどを通じて一般の人々から幅広く意見を聞いた上で正式決定する見通し。食品業界の反発も予想されそうだ。
WHOは、5%未満が実現困難な場合でも、10%は超えないようにすべきだと強く忠告している。
また糖分はケチャップのような意外なものにもたくさん「隠れている」と警告。1缶の炭酸飲料には最大40グラムもの糖分が含まれているという。
WHOが指針づくりに動いた背景には、新興国や発展途上国の経済成長などに伴い、肥満が世界的に深刻な問題になっていることが挙げられる。肥満は高血圧や糖尿病などの原因になるとされている。