体内時計を24時間に調整 ピリオドタンパク質
哺乳類の細胞内にある「ピリオドタンパク質」が、体内時計の周期を約24時間に調整する働きを持つことを、山口大と佐賀大のチームが明らかにした。成果は5月、米科学誌セル・リポーツ電子版に掲載された。
体内時計は約1日周期で睡眠や覚醒などのリズムを生み出す機構。日の出や日没に合わせ、効率良く健康な生活を送るのに欠かせない。
これまでに、細胞内の遺伝子の働きを活発にする活性化タンパク質と、その働きを抑える抑制タンパク質が交互に化学反応を起こし、体内のリズムが生まれることが分かっていた。
山口大時間学研究所の明石真(あかし・まこと)教授によると、化学反応の時間だけでは24時間より短いため、別の要因が周期を延ばしていると考えられていた。
チームは、マウスの細胞を使った実験で、ピリオドタンパク質が抑制タンパク質の化学反応を遅らせ、周期を延ばすことで24時間周期を保っていることを突き止めた。
チームによると、ピリオドタンパク質が体内時計に影響を与えることは分かっていたが、詳細な働きは不明だった。
引用:共同通信社 2014年6月30日(月)