脳内連携の不足で自閉症 MRI使い調査、福井大


脳内連携の不足で自閉症 MRI使い調査、福井大

福井大などの研究チームは、自閉症の症状がある男性と、ない男性を安静にした状態で、磁気共鳴画像装置(MRI)で脳が活動する様子を比較した結果、症状がある男性は脳内にある二つの特定部位の連携が弱いことを突き止め、6月30日までに英科学誌電子版に発表した。

 この研究チームは既に、この二つの特定部位が他人の考えを推測したり、自分を省みたりする際に連携して活動することを確認しており、福井大の小坂浩隆(こさか・ひろたか)特命准教授は「さらにデータを集めれば、MRI画像を自閉症の診断材料に加えることが期待できる」と話している。

 従来は、患者が話したり、作業に従事したりしている様子を精神科医などが観察して症状の有無を判断していたが、MRIを使えば、より客観的に診断できる可能性があるという。

 今回の研究では、自閉症の症状がある16〜40歳の男性19人と、症状がない同年代の男性21人の脳内活動をMRIを使って調査。撮影したMRI画像をコンピューターソフトで解析し、脳内の各部分の連携がうまくいっているかどうかを調べた。

引用:共同通信社 2014年7月1日(火)

2014年7月3日更新