中高年の愛好者も増加 最近、中高年(シニア)タイバーが増加している。昔からスキューバダイビングをしてきた人の年齢が上昇したこともあるが、会社を退職、あるいは子育てが終わって、など色々な機会をとらえ、長く続けるレジャーとして選ぶ人口も確実に増えていると思われる。

シニアとは何歳からなのかはスポーツによって異なる。例えばゴルフでは50歳以上だが、サーフィンの競技会などでは20代後半からシニアとされる。ダイビングはさほどハードなスポーツでないこともあり、色々な持病、特に生活習慣病が増加する45歳以上を一般 的にシニアとする場合が多い。現在、こうした年齢のダイバーは国内に8万人いると言われる。

日本はダイバーの平均年齢が25歳ぐらいで欧米に比べると約10歳若い。男女比も欧米ではほぼ同じなのに対し、7対3で女性の方が多い。また、残念ながらダイビングに安易に取り組む姿勢も見られる。ただし、これは若い世代に強い傾向と私は考えている。

シニアに事故が多いという報告もあるが、これは昔からダイビングをしてきた人が体力を過信したり、持病のコントロールが悪かったために起きたケースが大半で、安易なダイビングが起こした事故は少ない。

シニアダイバーズクラブ(関川清一会長)をみると、全国に存在するメンバーは男女がほぼ同数で、クラブを動かしているのは、ほとんどが男性である。

シニアになってダイビングを始める場合、まずダイビングの知識のある医師のもと健康診断を受けて欲しい。ダイビングでは太ももをよく使うので、でん部から背部に次第に筋肉がつき、姿勢が良くなって腰痛なども減る。このため、ダイビングをしているシニアは若々しい印象を受ける。ぜひ多くの人に薦めたい。

(2000.8.12日本経済新聞)