まぶたにできた膨らみがなかなか治らない――。それはものもらいの中でも霰(さん)粒腫かもしれない。

ものもらいには霰粒腫と麦粒腫の2種類がある。霰粒腫は、まぶたのふちにあって皮脂を分泌する腺が詰まり、しこりができて炎症を起こしたもの。麦粒腫と違って、腫れが引いた後もしこりが数カ月残ることがある。

疲れのほか、かゆくて目をこすることがきっかけになる。寝ているうちに目を無意識にこすって起きることもある。女性は化粧などで目を触ることが多いので、注意した方がよい。他人には感染しない。

治療は目薬や飲み薬が中心だが、早く治すために手術でうみを出す場合もある。霰粒腫になりやすい人はお湯でまぶたのふち辺りをマッサージする方法がある。腺が詰まらないように通りをよくすると予防になる。

はやり目など別の目の病気なのにものもらいと勘違いするケースもある。「早めに眼科医に相談して適切な処置を受けることが大切」と丸尾眼科(東京・新宿)の丸尾敏之院長はアドバイスする。

ものもらいのできやすさチェック

○生活が不規則
○アレルギーなどで目がかゆく、よくこする
○過去1年間にものもらいになった
○血糖値が高いといわれたことがる
○アトピーといわれたことがある
○にきびができやすい
○コンタクトレンズを装着している
○アイメイクをよくしている
2004.12.19 日本経済新聞