マウスで清酒濃縮物(CS)及びアミノ酸、有機酸、糖を主成分とする清酒画分濃縮物がガラクトサミン(GalN)によるアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)とアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の上昇を抑制していた。本研究では清酒糖画分に注目し、清酒特異的な糖成分であるα-エチルグルコシド(α-EG)が有意にGalNによるALTとASTの上昇を抑制することを明らかにした。また、α-EGは構造が類似であるα-メチルグルコシド、β-エチルグルコシドよりもGalN肝障害抑制効果が高いことを示した。CSとα-EGはGalNが誘導するIL-6産生を抑制しており、これによってGalN誘発肝障害を抑制することが示唆された。
【Biosci. Biotechnol. Biochem.(2007 71(4):951-957)】

日本酒を飲むことで肌の水分量が増加し、荒れ肌の程度が改善するなどの有効性を、科学的に初めて検証することに成功した。

日本酒に特異的に含まれるα−エチルグルコシド(αEG)やその含量を増やした清酒の濃縮物を動物に投与することで、紫外線で誘発される荒れ肌を改善する効果があることをこれまでに確認。今回の臨床試験結果も、清酒に含まれるαEGなどの成分が、肌状態に良好な影響を与えたものと考えている。

同社では、αEG高含有の清酒「つやから」や、今秋発売の「純米しぼりたて」の拡売につなげるとともに、日本酒に含まれるαEGの美容効果を啓もうし、日本酒全体としての需要拡大を進める計画。

2006.6.1記事提供 醸界タイムスWEB版