安眠に欠かせないのが良い寝具。ベッド会社の調査によると、過半数の人が、寝る時も、目が覚める時も、あおむけの姿勢をとっている。この姿勢に適したベッドや敷き布団が、軟らか過ぎもせず、硬過ぎもしない3層構造のものだ。


体が接する上の層は心地良く寝られるやわらかさ、中央の層は、健康的な寝姿勢を保つための硬さ、下の層は様々な衝撃を吸収するやわらかさが、それぞれ求められる。こうした点を十分配慮した寝具だと、寝つきが良くなるだけでなく、無理のない姿勢を維持できる。


やわらかすぎると、重たいしりと胸の部分が落ち込み、腹が突き出た格好になり、健康的な姿勢といわれるS字型とは程遠くなる。硬すぎると、接している体の部位が痛くなり、目が覚めやすくなる。新たに購入する時には、実際に寝具に寝てみて具合を試したい。

(2001.1.6 日本経済新聞)