マッサージで基礎代謝改善

                動かさない場所に刺激

 ダイエットはしたいけれど運動は苦手、エクササイズを始めてもなかなか続かない、という人は少なくない。そこでおすすめなのが、素手で簡単にできるマッサージだ。日常生活ではあまり動かさない部分に刺激を与えれば、血液やリンパの流れを良くして、エネルギーの消費量をアップできる。効率よく基礎代謝を上げる4種類のマッサージをパーソナルトレーナーの小林邦之さんに聞いた。

 まずは背中のマッサージで全身を温めよう。両手の甲を背中の腰の部分に当て、外側から内側に向かってこする(写真1)。腎臓の位置(両腕を下ろしたときのひじの位置)を集中的にこするように意識するのがコツだ。腰をこすることで体幹温度が上がるので、冷え性の人には特におすすめ。手の甲にはリンパの末端が集まっているので、手先の冷え解消にもつながる。

 次にわきの下のマッサージだ。肩の上で輪を作るように右腕を高く上げ、わきの下にあるくぼみを左手でしっかりとつかむ(写真2)。そのまま右腕を、肩から大きくゆっくり回そう。前回し10回、後ろ回し10回が目標だ。左のわきの下も同様に。パソコン作業などで凝り固まった首や肩をほぐすと同時に、張りのあるバストを保つ効果もある。

 下半身のリンパをつかさどるそけい部のマッサージも欠かせない。いすに浅く腰かけ、片方の脚をアキレスけんが張るまでしっかりと伸ばす。ぴんと張った太ももを、ビキニラインをなぞるように、外側から内側に向かってこすろう(写真3)。左右20往復ずつが目安。そけい部をしっかりマッサージすることで、下半身全体の冷えや足のむくみを解消する効果が期待できる。

 最後は腹部のマッサージ。両手の指を立てるようにみぞおちに当て、指の第一関節が沈むくらいの力でやさしく圧迫する。少しずつ位置をずらしながら、へそを通って恥骨まで下ろし、正面から見て 「の」の字を描くように圧迫していく。おなかの上で大きく円を描くように3回繰り返そう(写真4)。腸を刺激するので便秘改善にも役立つ。

(リアルシンプルジャパン編集部)

 

2008.1.26 記事提供 日経新聞