川崎病の発症に関連遺伝子が

川崎病の新たな関連遺伝子 
発症リスク1・4倍に

主に乳幼児がかかる「川崎病」の発症に関連する新たな遺伝子を見つけたと、理化学研究所ゲノム医科学研究センターなどが12日、発表した。この遺伝子にあるわずかな違いで発症リスクは1・4倍になるという。

  研究チームは、関連遺伝子があると予想した染色体領域で「CASP3(カスパーゼ3)」という遺伝子に注目し、日本人の患者約900人と罹患(りかん)したことがない約1400人を分析。この遺伝子で塩基が1カ所異なる「一塩基多型」のうち、特定のタイプだと発症リスクは1・4倍だった。

  この遺伝子は細胞死で重要な役割を果たすが、発症リスクが高いタイプだと遺伝子の働きが弱くなると判明。不要になった血液中の免疫細胞の細胞死が遅れて炎症が続き、川崎病を引き起こしているのではないかとみている。

  研究チームは関連遺伝子が存在する可能性のある場所を10カ所見つけ、既に1カ所で発症リスクが高まる遺伝子を特定していた。同センターの尾内善広(おのうち・よしひろ)上級研究員は「ほかにも関連遺伝子がないか調べ、病態解明につなげたい」と話している。

  川崎病は原因不明で、発熱や発疹(ほっしん)などの症状のほか、心臓に冠動脈瘤(りゅう)ができて重症になる場合もある。日本では年間1万人以上が発症する

2010.5.13 記事提供:共同通信社