大腸がん確率、計算できる
年齢、体格、生活習慣で
40〜69歳の男性が今後10年間に大腸がんになる確率を、年齢や身長、体重などのデータと生活習慣から簡単に導き出す計算法を国立がん研究センターなどが開発、22日発表した。確率は0・2〜7・4%になるという。
同じ年代でも、生活習慣によって確率は数倍違う。開発に携わった笹月静(ささづき・しずか)同センター予防研究部室長は「確率の数値そのものを気にするよりも、生活習慣を見直すきっかけにしてほしい」と話している。
計算法では、40〜44歳を0点、45〜49歳を1点などと数値化。体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割った体格指数(BMI)が25未満は0点、25以上は1点。飲酒は、飲む頻度や量に応じて0〜2点。ほかに喫煙習慣と運動する量に応じた点数を設定。5項目の合計点に対応した大腸がんの発症確率が分かる。
茨城など6府県の40〜69歳の男性約2万8千人を1993年から2005年まで追跡した疫学調査から、大腸がんの発症確率を予測する計算法を開発。別の地域の約1万8千人に当てはめると、予測とほぼ同じ発症割合になったという。
女性では大腸がんのリスクを予測する項目がはっきりせず、こうした計算法はできないという。
2010.12.22 記事提供:共同通信社
あなたの大腸がん発症率は?肥満度などで簡単に
飲酒や喫煙など五つの指標を使い、中高年の男性が10年間に大腸がんを発症する確率を簡単にはじき出す方法を国立がん研究センターのチームが考案し、22日発表した。
一人ひとりの発症危険度を下げる努力目標として活用できそうだ。
大腸がんとの関連が指摘されている年齢、肥満、身体活動、飲酒、喫煙の5項目で危険度に応じて点数を割り振った。合計点数で10年間の大腸がんの発症確率を導き出す。飲酒や喫煙を控えれば、個人の発症確率の低下が具体的にわかる。
対象は40-69歳。たとえば50歳の人は、肥満度(体格指数=BMI)、身体活動、飲酒、喫煙の4項目が最も危険が低い場合、2点になり、発症確率は0・7%、逆に最も高い場合は7点で3・3%となり、同じ年齢でも最大5倍前後の差がつくことになる。女性は統計的に差が出なかった。