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お口にまつわる記事からいろいろ抜粋しています。
皆さんの快適なデンタルライフの参考にお役立て下さい。


vol.16
夜ふかしの子供にはむし歯が多い。

大人の生活が夜型に移行するにつれて、幼児が眠る時間も、どんどん遅くなっている。いまではパパの帰りを待って夜10時、遅い子になると午前1時まで起きているという子供もいるのだとか。  夜ふかしがむし歯の直接の原因ではない。だが、夕食から就寝までの感覚があまりに長いと、途中でお腹がすいておやつを食べるチャンスが増え、口の中が酸性になりやすい。そうして、おやつでお腹いっぱいになり眠くなってしまうと、歯磨きせずに寝てしまう。そんなサイクルが、これまたむし歯の呼び水になってしまうのだ。  子供らしい生活のリズムを守ることも歯の健康には大切だ。

 

食べたら歯磨きの習慣で、一生の歯が決まる。

きちんと歯が磨けるようになるのは小学生になる頃。でもむし歯はそれまで待ってくれない。  では歯磨きはいつから始めるのが正解?答えは「歯が生えたらすぐ」。とにかく歯ブラシを持たせ、口に入れることにまず慣れさせよう。「食べたら磨く」という習慣を作るためにも、まずブラシ慣れが大事。  最初はきちんと磨けないので、2〜3歳までは本人が好きなだけゴシゴシしたあと、お母さんが点検磨きをするといい。


乳歯20本が全部むし歯になってしまった3歳の男の子。来院後はお母さんと本人に「食べたら歯磨き」きちんと実行してもらうことを約束して帰した。
3年後、6歳のとき。下の前歯が抜け、永久歯が顔をのぞかせている。歯磨きをきちんと実践したおかけで、ほかのむし歯は進行がストップ。おやつの回数も減った。
12歳。全部永久歯に生え替わった状態。歯磨きの実行だけで、こんなきれいになった。生え替わりの時期までの歯磨きや食生活が、一生の歯を左右するという好例に。

こんな癖が歯並びに影響する。

 指しゃぶりやタオルをかじる癖といったことが歯並びに影響するという話、聞いたことがあるでしょ。でも、こうした癖は正常な発達段階のひとつでもある。生後3〜4か月から3歳までなら、歯並びにはほとんど影響ないし、自然になくなることが多いので心配しすぎないで。  でも、3歳過ぎても指しゃぶりがあったり、鉛筆をかんだり、上下の前歯で舌をかむ癖があったりする場合はちょっと問題。この時期こそ、あごの形や歯の生え方に影響してしまうからだ。無理にやめさせるのではなく、時期を見て徐々にやめられるように注意しよう。

 

 



-ぶつけた、転んだなどの外傷に注意。-

乳歯が適当な時期に抜けて、永久歯との生え替わりがスムーズにいくこと、これがきれいな歯並びにとって一番大切。ところが転んで歯が抜けてしまったりすると、その部分だけ後に控える永久歯が早めに生えてきて歯並びを悪くしてしまうことがある。また、めりこんだという場合も要注意。ぶつけた、抜けたというときは、なるべく早く歯科医へ。抜けた歯もすぐに処置すれば、元に戻せることがある。

-あごが小さい子が増えて、歯が並びきらない。-

最近の子供はあごの骨が小さく、生まれながらにして小顔の傾向。以前は歯と歯の隙間があいているのが普通だった乳歯も、ぴっちり揃って生えている子も少なくない。そのため、乳歯よりも大きく本数も多くなる永久歯では、並びきれずに乱食い歯や八重歯になるケースも多い。でも、あごの骨は永久歯が生えてきた後も成長しつづけ、思春期にやっと完成する。かみ応えのある食事で、あごの骨を育てる努力をすることも、きれいな歯並びには重要。

-永久歯への生え替わりはけっこう時間がかかる。-

生後半年から2歳までの間にほとんと生え揃う乳歯に比べると、永久歯への生え替わりはゆっくりしている。早い子で4歳半から生え替わり始め、完成するのは12〜15歳くらい。だいたい7〜8年かかるのが普通だ。抜け替わる時期は、あごが成長する時期でもあるので、隙間ができたり、歯が斜めに生えてきたりすることもあるが、そのほとんどは生え替わりが進むにつれて解消されることが多い。乳歯と永久歯の交代は、なるべく自然に行われるのが理想。この時期こそむし歯や外傷に気をつけて、乳歯を早めになくさないようにすることが、きれいな歯並びを作る基本だ。


●きれいな歯並びのための3ポイント●
1.よくかんで食べて、あごを十分に発達させる。
2.歯をぶつけるなどの外傷に注意する。
3.歯並びに影響を与える、指しゃぶりやかみ癖に注意する。

 

永久歯の生え方スケジュール

乳歯
永久歯
親知らず
4〜5歳
乳歯の歯並びが完成。このときまですべての乳歯をむし歯にしないで保つことが理想。そのためにも乳歯が生えたときからの歯磨きや食事の習慣が大切。
5〜6歳
永久歯への生え替わりも開始。前歯よりも早く、第一臼歯が顔を出す。そのため、6歳臼歯とも呼ばれている。かみ合わせを左右する重要な歯だ。
7歳
上下それぞれの前歯4本が生え替わる。子供によっては6歳臼歯より前歯が先になる場合も。不正咬合があれば歯列矯正をする最初の時期。
10歳
前歯や臼歯など主要な歯がほとんど生え替わり、歯並びが完成に近づく一方、最初に生えてきた6歳臼歯などではむし歯が発生し始めることも。
12〜15歳
犬歯、奥から2つ目にある第二臼歯などが生え揃い、永久歯の歯並びが完成する。あごの骨も発達し顔立ちが大人っぽくなる。小児歯科がフォーローするのは、この年頃までの歯。
20歳過ぎ
親知らずが生え揃う。退化傾向が強いこの歯は、上下どちらかだけという人や、生えてこない場合も、またむし歯になりやすい、かみ合わないなどの理由で、抜歯することも多い。


↑やや隙間があいているのは乳歯の特徴。このスペースがあるので、乳歯より大きめの永久歯が生えてくることができる。 ↑上の2本と下の4本が永久歯になった状態。昔は上の前歯から生え替わることが多かったが、最近は下の歯から替わる子供が多い。 ↑上下それぞれ4本が生え替わり、下の左の犬歯が見える。あごの骨が発達する時期でもあり、矯正も骨の成長に合わせて行われる。 ↑永久歯に生え揃った状態。乱食い歯などはあごの骨の成長が落ち着いた時点で治療を行うので、この時期から始めることが多い。

 

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