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「ESQUE」掲載記事より。

2005.8.1月号 ESQUE掲載
唾液の効果(5)

良く噛んで食べると唾液は10倍近くも通常より出てきます。唾液に含まれるムチンという、ネバネバした多糖体は食べ物を飲み込み易く、胃や食道を保護してくれます。これは胃炎や、胃、食道ガンの予防に役立ているのです。色々含まれる唾液ホルモンのひとつ上皮成長ホルモン(EGF)は皮膚や粘膜を若々しく保つ作用があり、血管臓器など、あらゆる細胞の増殖に関わっています。歳を重ねると出にくくなる唾液、良く噛ん唾液EGFを出して、体の細胞を若々しくしてください。唾液リゾチームは抗炎症作用があり、風邪薬に配合されるくらいです。たんぱく分解作用でばい菌の増殖を抑え、免疫機能を補助してくれます。唾液にはIgAという抗体が多く含まれ免疫作用の発現に役立っていますし、ラクトフェリンは同じくばい菌の発育を抑えてくれます。歯の脱灰を修復する再石灰化を促すスタテリンは歯に染み込み、歯の表面に唾液と反応した保護膜が出来るのです。やたら、歯を白くする歯磨きクリームの研磨材で歯を擦りすぎたり、ホワイトニングを歌った弱酸成分の入った、もので毎日歯を磨いてはいけません。歯がどんどん弱くなりますよ


2005.7.1月号 ESQUE掲載
唾液の効果(4)

まずは良い唾液を沢山出すには元の血液が重要であることをお話しました。自律神経の影響も大きく受けるわけです。食事管理でいつもさらさら血液を心がけ、ストレス跳ね返す精神力、ポジティブな前向きの考え、疲れを貯めない工夫と、軽い運動がとても、大切です。それと、食べるときにダラダラとながらで食べるのではなく、感謝して食べる、食べることに気持ちを集中する、良く顎を動かしてしっかり何回も噛んで唾液を出して、自分の唾液で飲み込むことです。そうすることで唾液腺が刺激を受けてよく出るようになります。食事中に飲むのは止めましょう。良く噛んでも、口の中がパサパサなら唾液腺か自律神経に問題ありです。そして食事が終わったときがまた、需要です。ご馳走様の感謝とともに食後3分以内に、特に歯の間を糸楊子(フロス)できれいにこすりましょう。
そして良くうがいです。食後30分くらいまでお手入れしないと、酸が多く発生して、歯の表面が脱灰という、初期虫歯が始まります。そのときに磨いたら、そう、歯が削れてしまいますよ。


2005.6.1月号 ESQUE掲載
唾液の効果(3)

精神的、年齢的に唾液の分泌は減ってくることをお話しました。唾液分泌の大元が体液としての血液ですから、その血液に問題発生の方が、また多いのです。
自覚していない方が、ほとんどですが、喫煙習慣のある方、精神的ストレスを感じている方、は血液はドロドロになり血球成分がくっ付き、体の細い血管では、流れが悪くなったり、詰ったりを繰り返しています。
勿論、血液は酸性化しています。
そういう方のお口のPH酸性度をリトマスで測ってみると、驚くことに100%歯が溶ける臨界PHの5,5度よりも、酸性の状態です。
一日の時間でも、特に午後夕方から夜にかけてのお口の中の状態が、酸性度が高くなっています。その日のストレスの度合いが大きければそれは、翌日にまで、続くわけです。
唾液自体のもつ作用、消化作用、自浄作用、緩衝作用、抗菌作用、抗溶解作用、保護作用、が極端に弱くなっていますし、分泌量も減ってきます。お口の中の口臭、歯周病、虫歯の原因バクテリアが大増殖し、危険な状態です。
次回は作用個別についてお話します。


2005.5.1月号 ESQUE掲載
唾液の効果(2)

唾液の作用としては、次のようなものがあります。
1.. 消化作用
2.. 自浄作用
3.. 緩衝作用
4.. 抗菌作用
5.. 抗溶解作用
6..保護作用
噛む運動や、刺激物が口の中に入って、分泌量が増えてきます。コレを反射唾液といいます。絶えず口の中を流れ、口の中を清潔に保つ、抗菌作用。粘膜を洗う自浄作用は重要です。絶えず出ているのは固有唾液といいます。出るのは、とても、健康な証拠、その唾液の出 が少なくなっている?
どんな影響で少なくなってるのでしょう?分泌される過程では自律神経の影響を受けます。神経の作用によって分泌量や、性質も変わり、交感神経が刺激されると、粘っこい唾液が、副交感神経が働くとサラサラな唾液が出ます。
緊張したり、イライラしたり、興奮したり、それは、交換神経過敏といわれるような、強い状態でなくても、起こります。一人、淋しく、ご飯を食べたりしても分泌は減ります。
また水分摂取不足や、汗をかいたり脱水状態では出なくなります。
歳をとると、他の分泌と同じく減ってきます。老人や閉経後の女性は口腔内乾燥を起こります。耳鼻科の病気で、鼻水や、くしゃみなどアレルギー症状を抑えるお薬は分泌を抑制します。唾液腺機能は他の全身的病気の作用で衰えたり、その部位の放射線治療でも影響を受けます。シェーグレン症候群、慢性唾液腺炎、自律神経失調症、甲状腺機能障害など。


2005.4.1月号 ESQUE掲載
唾液の効果(1)

唾液って大切なんです。
赤ちゃんで唾液が多く、よだれが出るのは、とても、健康な証拠、その唾液の出が少なくなっている?
唾液とはどんな働きをしているのでしょ?
口の中の腺より分泌される液体の集合体です。唾液腺は左右対称で、耳下腺・顎下腺・言下腺の3大唾液腺とその他の小唾液腺から分泌されます。一日に1〜1.5リットル分泌されています。
その成分は、ナトリウム・カリウム・無機リンなどの無機成分やムチン・スタテリンなどの蛋白質、アミラーゼ・リゾチームなどの酸素、ラクトフェリン・ラクトペルオキシダーゼなどの抗菌成分です。

耳下腺からは、上顎第2大臼歯の頬粘膜相当部より分泌され、無色透明でさらさらした液体です。その分泌量は、全唾液量の約半分を占め、蛋白質を含み唾液腺ホルモンのパロチンを分泌します。

顎下腺からは、下顎中切歯の内側にある舌下小丘より分泌され、半透明でやや粘り気のある液体でムチンを含んでいます。

舌下腺からは、顎下腺と同じ舌下小丘より分泌され、やや混濁した色調で粘り気のある液体です。
唾液の作用としては、次のようなものがあります。
1.. 消化作用
2.. 自浄作用
3.. 緩衝作用
4.. 抗菌作用
5.. 抗溶解作用
6.. 保護作用


2005.3.1月号 ESQUE掲載
オーラルケア 1日のうちで、お口が一番きれいなのはいつ(3)

食後3分までの食べた直後のお口の中が一番きれいです。
その後30分くらいで急激にばい菌が増えてプラークになるんです。原因を調べると、歯の間と根元の影になったところに残っているばい菌、舌の上にいるばい菌、それらの菌群がお口の食後に残った栄養分、や糖分で急激に増え、歯を溶かす酸や、歯肉への毒素を出し、さらに強く付着するデキストランという糊でプラークという、お皿についた、バターのように歯の間からびっしり増えてくるんです。

だから、食後30分から3時間の間に、脱灰という、歯が溶ける状態になっちゃう。そして、その後はずーと、プラークばい菌膜が歯の面をカバーして覆っているので、唾液の再石灰化作用が届かず、寝る前の歯ブラシで、ボロボロ、削れたりして、歯の面が弱くなって行くんです。

歯の面をきれいにしてくれる食べ物。これは重要です。直後の歯の間のフロスを使ったお手入れも大切です。
歯の面がきれいで、いつも唾液に曝されること。特に歯の間、根元。これを食後3分にやるタイミング良い、お手入れが、寝る前の歯ブラシや、フロスケアーの効果を保証してくれるのです。
お口の中が酸っぱくなったままで、夜まで、放って置かない!毎食後のケアーを!
次は唾液のお話。


2005.2.1号 ESQUE掲載
オーラルケア 1日のうちで、お口が一番きれいなのはいつ(2)
口の中のばい菌たち(虫歯、歯周病菌)が増えるのは、栄養が口に残る食後30分から3時間です。
食後の3分以内で口を調べるとどうでしょうか?

歯の面の5面のうち3面はばい菌膜もなくつるつる、ほぼきれいになっています。良く噛んで食べると食片が咬合面でつぶれ砕け、歯の表や裏の面を擦ってくれているのと、噛むと唾液が流れ、歯面の全体の50%はきれいにお掃除されているからです。

菌は、顕微鏡で見ると、動きながら徐々に増え、数時間で30倍から100倍、寝ている8時間では1000倍にまで増えます。
増えるだけでなく、ねばねばした粘液ジェルを出しながら増えるので、べったりと付着して、磨いても除去しづらいプラークというばい菌膜になってしまうのです。

プラークはお皿のバターみたいなものです。お皿についたバターをフォークできれいに出来ますか?
ばい菌膜をプラークにしないこと。食後3分以内に歯の間、根元の食べかす除去をすること、特にフロス(糸ようじ)で歯間をきれいにすることが重要です。