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適切な消毒薬や抗菌薬の指導など
院内感染対策の実施を

[感染症対策] 院内感染対策の実施を

 日本病院薬剤師会は9月15日に、会員に宛てて、「医療関連感染(院内感染)対策に薬剤師の積極的貢献」を求める通達文を発出した。
 日本病院薬剤師会は、多剤耐性菌を作り出さないことや、国内にも蔓延化しつつある多剤耐性菌による院内感染を防止することは薬剤師の責任であると指摘。その上で、医療機関の薬剤師には、各菌種や抗菌薬の特徴を理解した上で、院内感染対策委員会(ICC)や院内感染対策チーム(ICT)に参加し、常に最新で適切な情報提供をするとともに、適切な消毒薬や抗菌薬の指導などの院内感染対策を実施し、患者が安心して治療に専念できる環境を提供するべきと述べている(p1参照)。  また、薬剤部門が常時把握しておくべき事項として、(1)自施設での過去の多剤耐性菌の感染者数(2)部署・部門別の抗菌薬の使用状況(3)感染対策のための組織に薬剤師が参画していることの確認(4)院内感染が判明した場合の、院内の連絡体制、行政機関等への報告に関する取り決め-などをあげている。さらに、院内感染対策については、(1)抗菌剤の適切な使用のための処方提案や疑義照会を徹底して行う(2)医療環境の衛生管理と標準予防策のさらなる励行と、処置後の手指消毒など接触感染予防策の徹底(3)院内感染の原因となるグラム陰性桿菌は、菌種によっては、低水準消毒剤に抵抗性を獲得した細菌が存在することに注意(4)院内感染を疑う事例を把握した場合、速やかに感染対策部門に報告-などとし、院内感染対策の徹底と、さらなる推進を求めている(p2参照)。

2010.09.17 記事提供:WIC REPORT(厚生政策情報センター)