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歯科における技工物など材料のトレーサビリティの開示

WFでは
患者さんには技工物のラボのタグのコピーを渡して、どこの技工所の誰が担当して作ったか、セットの担当スタッフ、総括責任ドクターなどの
一覧をセット日に、修復物保証書と一緒に渡しています。

「トレーサビリティ」最近、よく聴く言葉です。調べてみると、「対象とする物品の流通経路を確認できるようにすることである。

これは、その対象に対して誰かしらが関心を示されたある時点よりさかのぼって、あるいはそれ以降の経過を、時間や空間を特定し理解することが可能な数値や名称・記号(バーコードなど)などでその物品を同定することにより、それに関する情報を表現することであるが、サービス形態としてはその情報を記録し提供することを指す。」と記されています。

牛肉の輸入問題や、中国からの食品関連問題、国内における食品の賞味期限、期日の問題などが知られていると思うのですが、スーパーなどの野菜や食品に何時何処で誰が・・・明記されているのは皆さんは既にご承知ではないでしょうか。

では義歯に関しては如何な物でしょうか?常に生体の中で長期に使用される物が、薬事法での承認・認証を取得していない材料を使用し、何処で誰が作ったか判らないのが一部に見られる現状が最近聞かれる様になってきております。

日本の歯科補綴の現状は大丈夫なのでしょうか。歯科技工指示書の義務があり、歯科技工所構造設備基準や歯科技工録などの対策がなされているようですが、上手く機能しているかどうかは疑問に感じます。

また、最近、外国で製作された義歯が輸入され歯科医師の責任の下、患者に使用されるケースがありますが、一概に言えることではないですが品質は確保されているのでしょうか?

日本国内では基本的に歯科技工士の国で認めた免許を所有しないと、歯科補綴の製作することができません。免許の無い者に製作させたら罰せられます。と言うことは、適正な材料を選択でき、適正な技術で製作できないと認められないことになります。

作った物の責任追及ができないと、困るのは患者さん!目の前にいる歯科医師が作っていると思っている患者さんがほとんどでしょう。知らないうちに体の中に追求できない物が入ってしまう恐れはないのでしょうか?こんな事を感じるのは私だけでしょうか。

魚だって野菜だってトレーサビリティが当たり前にされています。

義歯は何時何処で誰が作った物なのか、私たち歯科技工士は安心・安全に使える信頼のおける義歯を提供したいものです。

貴方の口にある義歯は誰が作った物ですか?

2011年10月19日