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睡眠時無呼吸症候群:「インプラントで改善」

 高崎の歯科医・辻本氏、学会発表へ /群馬

 睡眠中に呼吸が止まったり低呼吸になり、眠りが浅くなる睡眠時無呼吸症候群が、インプラント(人工歯根)を利用したかみ合わせの調整で改善されるという研究成果を、丸橋全人歯科20+件(高崎市)の口腔(こうくう)外科部長、辻本仁志氏(47)がまとめた。21日から大阪市である第42回日本口腔インプラント学会・学術大会で発表する。【増田勝彦】

 辻本氏によると、治療例は肥満を伴わない50歳代の男性。歯周病で歯を失い、かみ合わせが安定せず、中程度の睡眠時無呼吸症候群だった。インプラント治療で奥歯を再生し、かみ合わせを精密に調整したところ、同症の指標となるAHI(1時間あたりの無呼吸と低呼吸の合計回数)が改善した。また、気道を広げようとかみ合わせを高くして調整すると、AHIが悪化することも分かり、精密なかみ合わせの調整が重要だという。

 この例のほか、AHIの測定はしていないが、インプラント治療をした人で、治療前に睡眠障害がある6人に治療後の様子を聞いたところ、いびきをかかなくなったり、昼間の疲労感がなくなるなど、全員が改善したと答えたという。

2012年9月13日 提供:毎日新聞