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世界歯科会議FDIも財政困難に!!高齢化社会の見本、日本の未来は?

■世界が注視する超高齢社会への対応
 日本歯科医師会会長 大久保 満男

 この8月の末に、第100回を迎えたFDIの大会が香港で開催された。ここ4年ほど代議員会と日程が重なり欠席していたが、FDIの在り方に意見というより批判をしなければならないと感じていたところ、同様な意見を持つ米国歯科医師会とドイツ歯科医師会の会長からも意見をまとめるために出席を強く望まれたため、久しぶりに出席した。
FDIの運営への批判と財政状況の改善を求めて、米・独と日本とで数回の会議を重ねた席上、今の財政状況と運営を日本語では「自転車操業」と言うと話すと、米国歯科医師会の専務理事が「帰国したらこれを流行らせる」と発言し、会議は盛り上がった。
結果として、最後の総会での三国の共同声明は、両国会長から急遽私に要請があったため代表して発言したが、日本の存在意義だけは示せたと思う。
今回、最も強く印象に残ったのは、今後日本の後を追うように高齢社会を迎える世界の多くの歯科医師会が、日歯が高齢者の健康を守るための政策をどのように実行していくかに注視していることだ。我々は否応なく、この分野では世界のトップランナーであり、そうであるならば、みっともない走り方は、日本の誇りにかけてもできないと、改めて思い知らされた。

2012年10月23日 提供:日本歯科医師会会長 大久保 満男