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米国におけるクラウン・ブリッジ市場:
強力な成長因子となるオールセラミック製品

 このほど、株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Millennium Research Groupが発行した報告書「US Markets for Crowns and Bridges 2013 (米国の歯冠およびブリッジ市場)」の販売を開始したが、この報告書を通じて、米国におけるクラウン・ブリッジ市場について今後を展望した。要旨は以下のとおり。
 医療技術市場調査の世界的権威であるMillennium Research Groupによると、オールセラミックのクラウンおよびブリッジへの導入が、今後10年で急激に進むとさらる。新製品や耐用性の改善が、オールセラミック技法の製品寿命に関するこれまでの懸念を払拭すると見られ、こうしたクラウンやブリッジは、現在クラウン、ブリッジによく使用されている陶材焼付金属(PFM)技法の売上を相殺することになり、さらに、オールセラミック技法の売り上げは、クラウンやブリッジを製造するCAD/CAMシステムの利用拡大によっても促進される。CAD/CAMシステムは従来の製法よりはるかに効率的で、歯科医はより速く患者に治療をおこなうことができる。これらの製品メリットが、オールセラミックのクラウンやブリッジを製造する歯科医や研究所を増やし、製品が入手しやすくなり、販売価格も増進すると見られている。

 以前は、高い資本投資から研究所や歯科医ではCAD/CAMシステムの購入が進んでいない。しかし購入コストが下がり、歯科医は自身の医院内(椅子の横)にCAD/CAMシステムを持ち、クラウンやブリッジを自分で作ることができるようになった。MRGのアナリスト、Jeremy Seath氏は、「経済の回復により歯科医は椅子の横に設置するシステムの購入に先行投資ができるようになってきた。初期投資コストが払える歯科医にとって、クラウンやブリッジを医院内で製作することは、長期的には極めて収益性が高いと証明できます」と語っている。

今後10年は、メーカーはオールセラミックのクラウンおよびブリッジの人気にあやかることなると考えられる。企業は市場のシェア拡大を狙い、調査を進め、新しく、耐久性の高いオールセラミックのの素材を発表している。オールセラミックのCAD/CAMをリードするのが、Ivoclar Vivadent、3M Health Care、Glidewell Laboratoriesで、この3社はいずれも製品開発に大きな投資を行っている。長期的な成功のためには、この分野の企業は、研究所や臨床医の製品への自信を深めるため、有効性を証明することが重要とされる。

2013年4月17日 提供:奥村 勝 氏