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歯科の自由診療 「事前説明」で納得を 多様な治療法や費用を考える

このニュースでも、自由診療と保険は材料が違うという説明だけ。
そうではないのです。

保険の材料や技術は、かなり遅れていて昭和世代のまま。材料の安全性や診療の質からみても、その治療の耐久性も自由診療の方が良いのですが、肝心の歯医者自身がそれを理解していない。

保険レベルの治療技術で、材料だけ自由診療の材料で、患者に治療する。
でも、この違いは患者さんにはわからないだろうけど、保険と自由診療の比率が、保険主体の場合、そこのクリニックの自由診療のレベルは?
保険と同じレベルでしょ。お金どぶに捨てるようなもの。
保険は2年経つと、同じ部位を同じ治療できるのですから、おのずと、材料も術式もそのレベル。

日本で根管治療すると6000円ぐらいでできるけど、海外だとフィリッピンでも60000円、北米で15万、高いと30万くらいかかる。
親知らず抜くのも、日本は数千円で、北米だと10万超えです。
この違いはなにか、患者さんは知らないよね。
例えれば、いまどき、新車の車買うのに、1980年式の車を安いから?買うのとおなじかな?
安全が全然ちがう、乗り心地も・・・・



歯科の自由診療 「事前説明」で納得を 多様な治療法や費用を考える

鈴木さんは最初の歯科医で差し歯を2本入れ、21万円を払った。かかった費用は家計簿に毎回きちんと書き込まれていた

鈴木さんは最初の歯科医で差し歯を2本入れ、21万円を払った。かかった費用は家計簿に毎回きちんと書き込まれていた(一部画像処理しています)

 健康保険が利かない治療を受ける場合、長所、短所を知って納得して選ぶのが大原則。だが、中には事前説明が不十分でトラブルになるケースもある。歯科治療での経験をつづった読者のお便りから考える。(佐藤好美)

関東地方に住む鈴木洋子さん(80)=仮名=は昨年末、20年来の差し歯が取れ、近所の歯科診療所にかかった。数回の通院で保険治療が一段落すると、歯科医師から「この前歯は保険が利かないんですよ。新しい差し歯は10万円かかります」と言われた。

驚いた鈴木さんが他の治療法を聞こうとしても歯科医は次々に隣の患者に移ってしまい、話ができない。歯科衛生士に聞くと、「うちは(自由診療の)セラミック以外の差し歯は一切、扱っていないんですよ」とのこと。

だが、治療途中で診療所を変えるのもためらわれる。仕方がないと思ったが、さらに「隣も虫歯になっているから新しくしないとだめですね」と言われ、2本で21万円を払った。

治療後、別の3本も差し歯にするよう勧められ、鈴木さんは「このうえ、30万円は払えない」と思い、別の歯科診療所にかかった。2つ目の歯科医の説明は丁寧で、「保険適用の治療はありますよ」と言い、治療は数回で終了。3本は差し歯にせずに済んだ。

驚いたのは鈴木さんだ。「歯科医によって、こんなに治療法や費用が違うなんて思ってもみませんでした。年も年だし、保険治療で十分なのに、ひょっとしたら最初の2本も保険が利いたのかもしれません。どうして事前に治療法や選択肢を説明してくれないんでしょうか。まな板のコイになってから、『1本10万円』と言われても困ります」

納得できない鈴木さんは都道府県の歯科相談窓口にも電話をした。だが、相談には自身も懐疑的だった。「こういう話は『言った』『言わない』になりますでしょ?」。予想通り、「貴重なご意見ありがとうございました」で終わってしまった。

鈴木さんはため息をつく。「お医者さまが忙しくて話せないなら、事前に書面で説明をくれてもいいんです。年金が月6万円そこそこの患者のことを、お医者さまは分かっていただけないのでしょうか」

■「保険治療でお願いします」は治療前に

まずは保険適用の範囲だが、厚生労働省は「材質を選ばなければ、かめるようにする治療は保険でカバーしている。『前歯は保険が利かない』ということはありません」(保険局医療課)とする。

保険適用の白い差し歯もあるが、材質を選べば自由診療になる。材質による長所、短所、保険適用の有無を事前に十分説明してもらい、納得して選ぶのが大原則だ。

日本歯科医師会の瀬古口精良(あきよし)常務理事は「保険適用でない治療をする場合、治療開始の前に説明するのは歯科医の常識。どこの歯科医でも当然されていることで、今どき、こんな問題が起こること自体が考えにくい」。さらに、「保険治療を扱う医療機関は患者が望めば保険治療をすべきで、『材料がない』など許されない」とする。そのうえで患者にも、治療前に保険の利く医療機関か否かを確認する▽納得するまで何度も聞く▽納得できなければ近隣で評判を聞き、別の医療機関を受診する−などを勧める。

患者の理解を得る努力も進んでいる。初診で保険治療の希望を問う医療機関は多くあり、自由診療の場合は患者に治療計画書を渡す所もある。

ただ、難しい面もある。患者と医療者の良いコミュニケーションを目指すNPO法人「ささえあい医療人権センターCOML(コムル)」の山口育子理事長は「説明の仕方による問題は、どこの診療科にもあるが、歯科にはさらに保険診療と自由診療のすみ分けが複雑だという制度上の問題がある」とする。

実際の治療は、患者の状態や保険適用の条件によってバリエーションが複雑になる。歯科医が伝え切れず、患者も把握し切れないわけだ。

自衛策について、山口理事長は(1)保険で受けたい場合、事前に「保険適用でお願いします」と言う(2)「保険ではできない」と言われたら、「保険でできる治療は、どんな治療ですか」と聞く−を挙げる。「歯科はそれでなくても、口を開けている治療中はコミュニケーションが取れない。歯は削ってしまうと取り返しがつかないし、費用のトラブルが多いのも歯科。いきなり治療が始まる場合は『今日は帰って考えます』と言ってほしい。そういう患者が増えると、説明の仕方も良くなっていくはずです」

■医科でも同様のトラブル「誘導には太刀打ち困難」

自由診療のトラブルは歯科に限らない。国民生活センターに寄せられた相談でも、事前説明が不十分というものが目立つ。

「不妊治療に行った。検査のつもりだったのに、相談の機会もなく、診療が始まり、『本日は自由診療です』と言われた」(産婦人科)、「カウンセリングを受けたら、後から自由診療だと言われた。保険適用だと思っていたので納得がいかない」(心療内科)、「予約で診療を受けたら、終了後に自由診療の費用を請求された」(泌尿器科)。

患者側は保険適用だと思っていたが、医療側は当たり前に自由診療だと思って説明しなかった様子が見て取れる。

多摩大学の真野俊樹教授(医療経済・経営)は「歯科は数が多く経営が大変なので、間違った治療ではないにせよ、患者が高額治療へ誘導されがちな面はあるかもしれない。売り手と買い手の間に情報量や知識量の差がある『情報の非対称性』はどの業種にもあるが、医療界では今まであまり表面化しなかった。だが、自費診療が広がれば医療界でも増えるし、医師が誘導しようと思えば患者は太刀打ちできない。選択の幅が広がる一方で、患者からすれば一定程度は守られたいのが本音で、どうバランスを取っていくかが重要だ」と話している。

引用:MSNニュース 2014年6月19日(木)

更新日:2014年6月25日