貧乏なほど問題多い、所得で生活習慣に違い 
低いと喫煙率高く野菜不足

 

喫煙率・野菜不足…所得低いほど生活習慣に問題

世帯の所得が低い人ほど生活習慣に課題がある傾向が認められることが31日、厚生労働省が発表した2010年の国民健康・栄養調査でわかった。

 仕事に追われてあわただしく、健康管理が難しくなっている可能性があるという。所得と生活習慣を結びつけた国の調査は初めて。また、喫煙率が調査開始以来初めて、2割を割り込んだ。

 調査は10年11月に実施され、3189世帯を年間所得が比較的高い「600万円以上」(構成比21%)と、中間的な「200万円以上600万円未満」(同56%)、低めの「200万円未満」(同23%)に3区分し、体形や食生活、運動習慣など7項目について男女別で集計した。

 このうち喫煙率は、高所得層では男性が27・0%、女性は6・4%だったが、中所得層では男性33・6%、女性8・8%、低所得層は男性37・3%、女性11・7%と、所得が低いほど高かった。1日当たりの野菜の平均摂取量も、高所得層の男性が293グラム、女性は305グラムだったのに対し、中所得層は男性276グラム、女性278グラム、低所得層では男性256グラム、女性270グラムにとどまっていた。

2012年2月1日 提供:読売新聞
                      

所得で生活習慣に違い 低いと喫煙率高く野菜不足

 所得が低い人ほど朝食抜きが多く野菜が不足しがち、喫煙率も高い-。厚生労働省は、31日公表した「国民健康・栄養調査」で、所得と生活習慣の関連を探る調査を初めて実施。所得によって生活習慣に違いがある実態が浮き彫りになった。

 厚労省は「低所得者ほど、所得の低さそのものや仕事の忙しさなどから、バランスの良い食事を取ったり、医療にアクセスしたりすることが難しいのではないか」と分析している。

 3189世帯の回答を、世帯の年間所得で「200万円未満(A)」「200万〜600万円未満(B)」「600万円以上(C)」の3グループに分けて分析した。

 習慣的な喫煙者の割合は、男性が(A)37・3%(B)33・6%(C)27・0%、女性は(A)11・7%(B)8・8%(C)6・4%で、男女とも所得が低いほど喫煙率が高かった。

 朝食を食べない人の割合は、男性が(A)20・7%(B)18・6%(C)15・1%、女性は(A)17・6%(B)11・7%(C)10・5%。

 1日当たりの野菜摂取量は「600万円以上」の方が「200万円未満」に比べ男性で37グラム、女性で35グラム多かった。運動習慣のない人の割合も、男女とも年収が低い層の方が高かった。

2012年2月1日 提供:共同通信社